研究課題/領域番号 |
23686136
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
澤田 佳代 名古屋大学, エコトピア科学研究所, 准教授 (90372531)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | ガラス固化 / 高レベル放射性廃液 / 高周波誘導加熱 |
研究概要 |
本研究では,使用済燃料の再処理工程で発生する高レベル放射性廃液のガラス固化のための水冷式反応管を用いた高周波誘導加熱溶融炉の新規提案する.セラミックスの保護管内に水冷により形成したガラス層を反応管として用い,高周波誘導加熱により連続的に供給される高レベル放射性廃液とガラス原料を瞬時に溶融し,固化を行う.本研究は,小型炉の試作,試作炉を用いた模擬廃液の固化による原理実証を行うことを目的とした.平成24年度の実施概要を以下に記す. (a)試作装置の改良 ステンレス鋼製棒をガラス微粒子の中央に設置し,これを溶融することで,周辺のガラスを間接加熱し,ガラス融体が中央部に存在する状態を模擬することで,水冷式反応管を用いた高周波誘導加熱溶融炉の原理実証を可能とする系を実現した.水冷管には石英管を用いたところ,昨年(平成23年)度に銅管を用いて実施した際と比較して、高周波の吸収による冷却水の温度上昇もなく、安定してガラスを溶解することができた. (b)サセプタの材料・形状の検討 高周波誘導加熱の被加熱物となるサセプタの材料について種々を検討した結果,本装置の構造と高周波出力ではステンレス鋼製棒が優れていることが明らかとなった. (c)ガラス原料等の供給条件の検討 ガラス原料は溶融しやすいようにフリットを粉砕して供給することとした. (d)白金族元素のガラス固化に関する基礎検討 高レベル放射性廃液に含まれる白金族元素のホウケイ酸ガラスに溶解させるためには、800℃付近で硝酸ナトリウムや水酸化ナトリウムなどと反応させるによってオキソ酸塩とすることで、パラジウム、ロジウムについて溶解量を増加させることが可能であることが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成24年度当初の計画通りの進捗状況のため,おおむね順調に進展していると考える.
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今後の研究の推進方策 |
申請当初の予定通り,最終年度の平成25年度は,試作した水冷式反応管を用いて,仮焼体および模擬廃液の固化を実施する予定である.
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