研究課題/領域番号 |
23686138
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研究種目 |
若手研究(A)
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
XIAO-FENG Wang 山形大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (40434899)
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キーワード | クロロフィル誘導体 / 有機薄膜太陽電池 / 色素増感太陽電池 / ポルフリン / 色素 |
研究概要 |
去年は世界中で初めてクロロフィル誘導体を用いた有機薄膜太陽電池の構築を行った。具体的には最初にクロリン骨格を持つ二種類のクロロフィル誘導体の太陽電池性能に対するアルキル基の影響を調べた。アルキル基を持つ色素に対して、アルキル基なしの色素のほうが高い性能を示した。この結果に基づいて、色素の中心金属の影響を学んだ。色んな金属の中で、銅クロロフィルは1.3%程度の最も高い光電変換効率を達成した。更にクロリン骨格の上に化学的に化学効能団を導入することにより、現在の最高変換効率は2.5%に達成した。これはクロロフィル誘導体を用いた有機薄膜太陽電池の中で世界一の光電変換効率となる。一方、最後の目標となる色素増感バークヘテロジャクション太陽電池を作るために、長波長吸収を持つ増感色素の開発も行った。900ナノメートルまで吸収を持つ色素を利用した色素増感太陽電池は5.1%の光電変換効率を達成した。色素増感太陽電池の色素と有機薄膜用色素の構造的な区別を理解するために、色素増感用のクロロフィル色素のCOOH基を取って、有機薄膜太陽電池にも活用した。結論として、電荷分離にいいクロロフィル色素は両方どもいい変換効率がでるということが分かった。この研究は色素増感太陽電池と有機薄膜太陽電池の繋がりを作って、両方の太陽電池の原理をもっと深く理解できるようになった。更に面白い現象も観察できた。色素増感太陽電池の色素をそのままで有機薄膜太陽電池のドナー分子として利用しても3%以上の光電変換効率を達成した。これらの研究は何れも世界中で初めて行ったのだ。これからの有機太陽電池の研究にとって非常に重要な一方だと言える。 ◎
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初の計画は主にクロロフィル誘導体を用いた有機薄膜太陽電池を作る。実にこの目標を達成する以上、新規の色素増感太陽電池のクロロフィル色素の開発も行い、色素増感太陽電池と有機薄膜太陽電池の関連性もよく勉強した。
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今後の研究の推進方策 |
本研究は計画どおり順調に進んでいるため、これからも予定どおりに推進すると思う。
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