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2013 年度 実績報告書

シクリッドとメダカを用いた生殖隔離の分子メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 23687011
研究機関日本女子大学

研究代表者

深町 昌司  日本女子大学, 理学部, 准教授 (20323446)

研究期間 (年度) 2011-04-01 – 2014-03-31
キーワードシクリッド / メダカ / 交尾前生殖隔離 / 同所的種分化 / 色素細胞 / 遺伝子操作
研究概要

フラミンゴシクリッドには体色二型(ゴールドとノーマル)が存在する。これらは互いに交配が可能であるにもかかわらず、自然界では95%以上が同色個体でペアを形成する。ゴールドの形質は優性遺伝し、約300個体のF2を用いて原因遺伝子座の染色体マッピングを行ったところ、候補領域に7個の遺伝子を見出した。これらのうちドーパミンD2型様受容体(drd2-like)の配列を両者で比較したところ、脊椎動物で広く保存されているアミノ酸がノーマルにおいて置換していることがわかった。この結果は、ノーマルがゴールドの派生型であることを示唆する。すなわち、祖先型がゴールドであり、drd2-likeに劣性のミスセンス変異が起きたことでノーマルが生じたと考えられる。
drd2-likeの分子系統解析を行ったところ、D2に最も近縁ではあるが、ほ乳類で知られるD1~D5のいずれとも相同ではない魚類特異的なドーパミン受容体であることが判明した。メダカの相同遺伝子を単離して発現を調べたところ、特に脳や目で強く転写されていた。このdrd2-likeの機能を解明するために、TILLING法を用いて3つのミスセンス変異メダカ系統を樹立した。ヘテロ同士を交配すると野生型ホモとヘテロと変異型ホモが1:2:1で生じるはずであるが、うち2系統では変異型ホモの出現頻度が有意に低く、何らかの要因で性成熟前に死んでしまうらしかった。残りの1系統では変異型ホモが正常に育ったが、体色への有意な影響はみられなかったため、このミスセンス変異が受容体機能を十分に損ねていない可能性が疑われる。
近年開発されたTALEN法によるフレームシフト変異系統、およびゴールド型とノーマル型のdrd2-likeを発現するトランスジェニック系統の樹立にも成功しており、今後これらの表現型を解析することで、drd2-likeと体色および配偶選択との因果関係を解析する。

現在までの達成度 (区分)
理由

25年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

25年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Effects of body-color mutations on vitality: an attempt to establish easy-to-breed see-through medaka strains by outcrossing2013

    • 著者名/発表者名
      Ayaka Ohshima, Noriko Morimura, Chizuru Matsumoto, Ami Hiraga, Ritsuko Komine, Tetsuaki Kimura, Kiyoshi Naruse, and Shoji Fukamach
    • 雑誌名

      G3 (Bethesda)

      巻: 3 ページ: 1577-1585

    • DOI

      10.1534/g3.113.007575

    • 査読あり
  • [学会発表] ドーパミンD2様受容体ノックアウトメダカの作成2013

    • 著者名/発表者名
      本間茜、小峰律子、深町昌司
    • 学会等名
      日本動物学会第82回大会
    • 発表場所
      岡山大学
    • 年月日
      20130926-20130928

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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