南米産の淡水魚、フラミンゴシクリッドの体色二型(ゴールドとノーマル)に関わる原因遺伝子座の染色体マッピングを行ったところ、候補領域には約7個の遺伝子が存在した。このうちドーパミンD2型様受容体(drd2-like)の配列を比べたところ、脊椎動物で広く保存されているアミノ酸がノーマルにおいて置換していることがわかった。メダカを用いてdrd2-likeの突然変異系統と過剰発現系統を作出したところ、TILLING法で作出したミスセンス系統は成魚まで育ちにくく、体色を比較するのに十分な個体数が得られなかった。体色とdrd2-likeとの因果関係の解明には、他の系統を用いた更なる検証が必要である。
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