本課題では、多いカイコの笹繭(フラボノイド繭)形質の遺伝様式を明らかにし、さらにフラボノイド繭の生物学的な意義を明らかにすることを目的とした。本課題ではddRAD-seq解析を行い、カイコの新規笹繭遺伝子が第20番染色体に座乗することを見出すとともに、ほとんど不明であったカイコ近縁種(カイコガ亜科)の生態学的特性および繭フラボノイド成分の多様性を明らかにすることができた。さらに、フラボノイド繭形質の分子遺伝学的解析に必須となるゲノム編集法をカイコにおいて高度化することに成功し、フラボノイド繭の分子基盤およびその生物学的意義の解明に向けて大きく前進することができた。
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