研究課題
本研究は、植物に多く共生しその生育を促進するMethylobacterium属細菌について、(1)数多く収集した新種菌について系統分類を行う。(2)植物生育促進作用に関わる分子メカニズムを解明する。(3)本属細菌の植物体内での生態を明らかにする。ことを目的としている。(1)については質量分析法によって得られた新種菌候補の脂質、呼吸鎖キノンについて外注分析の結果を待っており、また海外寄託機関への登録も時間がかかっている。これらのデータが揃えばIJSEM誌に報告可能なデータが揃う段階である。(2,3)については大きく進展しており、1. メタノール脱水素酵素の補酵素PQQが気孔を開く活性を持つ、2.気孔開口は植物の病原性細菌認識機構と拮抗している、3. 気孔が開いてもメタノールの放出量は変化しない、などの実験事実が明らかとなっている。気孔開口が光合成活性の上昇に結びつくかどうかを現在詳細に検討している。また植物総体としてのPQQ量の定量も行う必要がある。さらに、メタノール脱水素酵素のホモログに、これまで知られているカルシウム依存のものとは別に希土類元素に依存するものを見いだし、論文を報告すると共に、これら脱水素酵素遺伝子群の多重変異株を作成し、カルシウム依存のものとの使い分け、遺伝子発現調節、種々の希土類元素存在下での生育などについてデータを蓄積している。さらには遺伝子破壊株の植物上での生育、植物生育促進効果への影響についても明らかな違いを見いだしている。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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