根冠から脱落する境界細胞の連結様式や細胞数は植物種間で大きく異なる。境界細胞形成過程やその機能のより良い理解は不適環境での根保護に役立つ。本研究では、熱帯造林種アカシアマンギウムの根端から新奇の境界様細胞が剥離することを発見するとともに、この細胞に集積するプロアントシアニジンが根伸長跡根圏の死細胞内に3日以上滞留することを初めて明らかにした。さらに微生物忌避や多種根への他感バイオアッセイにより、根から根圏に散布されたプロアントシアニジンを含む境界様細胞が根表層の微生物増殖制御に関与する可能性を見出した。
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