研究課題
本研究は、各種神経ペプチド受容体に対するリガンド・プローブの創製を通して、哺乳動物における2つの異なるGnRH分泌様式に対するキスペプチン関連ペプチドやその受容体の寄与を明らかにすることを目的としている。平成26年度は、GPR54蛍光プローブの動物レベルでの機能評価を共同研究により実施するとともに、NK3受容体に対する選択的リガンドの構造最適化研究を行った。[キスペプチン関連受容体に対する選択的リガンド・プローブの創製]NK3受容体選択的リガンドの構造活性相関研究を展開し、強力な活性を維持しつつ生体成分中での安定性を向上した新規ペプチドを同定した。また、持続的な活性が期待できるペプチド性薬剤の創製を目指して、さまざまな修飾基を付与した新規ペプチドを設計した。さらに、リガンドのGnRH分泌の抑制的制御に関与すると報告されたκオピオイド受容体に対する新規選択的リガンドの創製に向けて、構造活性相関研究に適用可能な効率的な化学合成プロセスについて検討を行った。[各種受容体リガンドの機能評価と生理作用の解明への応用]平成25年度までに得られたGPR54蛍光プローブについて、ラットへの末梢投与によりLH分泌が促されることを確認した。一方で、これらのプローブは極微量でLH分泌を促すものの、蛍光プローブの脳内での集積は認められず、受容体局在の検出にはさらなるシグナルの増幅が必要であることが示唆された。また、新たに見出したNK3受容体リガンドが動物レベルで効果を示し、ペプチドミメティクスの利用によりその持続性が向上することを明らかにした。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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