NAD+増加は概日時計周期に影響を及ぼさないことを生体および細胞レベルで明らかにした。一方で、NAD+減少は概日時計周期を延長させることが細胞レベルで明らかになった。老化関連疾患のうち今回検証した脂肪蓄積、糖代謝異常は、Nampt/NAD+増加により改善も悪化もしないことが示唆された。しかし、細胞老化の開始とNampt/NAD+量は正の相関、すなわち、Nampt/NAD+量依存的に細胞老化開始が遅延することを見出した。これらの結果は、NAD+減少が概日時計異常や細胞老化を惹起している可能性を示唆している。
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