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2013 年度 実績報告書

乾癬病変のエピジェネティック制御機構解明による新規治療戦略の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23689054
研究機関名古屋大学

研究代表者

小川 靖  名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (10567754)

研究期間 (年度) 2011-04-01 – 2015-03-31
キーワード皮膚科学 / ケラチノサイト / 乾癬 / エピジェネティクス
研究実績の概要

本研究では、乾癬の皮膚病変において、エピジェネティック的変化が病態形成の一環を担っているという作業仮説の証明と、それによる新規治療戦略の開発を目的とした。これを可能にするモデル系として、我々の過去の研究成果より、 転写活性化因子LEDGFの過剰発現モデルが最適であると考え、モデル細胞およびマウスを作製し、解析をおこなうことを基本戦略とした。昨年度までの研究により、モデル細胞を作製し、乾癬関連遺伝子のプロモーター領域でヒストン修飾状態、具体的にはH3K4me3とH3K36me3修飾の亢進が生じ、これら遺伝子の転写活性化が起きる事を示した。また、このモデル細胞において、外部からの増殖シグナル依存的に、LEDGFが核内移行し、その機能を発揮する事、この過程でMEK1とPI3Kが協同的に作用する事、を示した。
今年度はこの成果を基盤として、モデルマウスの作成と解析、及び有用化合物のスクリーニングを行った。ヒトLEDGFをケラチンK5プローモーター下で過剰発現するトランスジェニックマウスを作製し、RT-PCRとタグ付けされたFLAGエピトープの免疫染色により表皮内でのトランスジーンの発現を確認した。テープによるストリッピング、TPAの局注等の方法で病変誘発を試みたが、野生型マウスと有為な差は認められなかった。モデルマウスでのLEDGFの発現量が低い事が疑われた為、再度新たな系統のマウスを樹立したが、明らかに野生型に対して有為な差を認めることができなかった。
モデル細胞を用いた、有用化合物のスクリーニングのため、細胞の培養上清中のIL-6をELISAで測定するアッセイ系を作成した。米国FDAで認可された化合物と既知のクロマチン修飾因子阻害剤についてスクリーニングを試みたが、 該当する薬剤を見いだす事はできなかった。アッセイ系の感度が不足した事が原因の一つとして考えられた。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 4件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Revertant mutation releases confined lethal mutation, opening Pandora's box: a novel genetic pathogenesis.2014

    • 著者名/発表者名
      Ogawa Y, Takeichi T, Kono M, Hamajima N, Yamamoto T, Sugiura K, Akiyama M.
    • 雑誌名

      PLOS Genetics

      巻: 10 ページ: e1004276

    • DOI

      10.1016/j.cca.2014.01.005.

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] A palindromic motif in the -2084 to -2078 upstream region is essential for ABCA12 promoter function in cultured human keratinocytes.2014

    • 著者名/発表者名
      Shimizu Y, Ogawa Y, Sugiura K, Takeda J, Sakai-Sawada K, Yanagi T, Kon A, Sawamura D, Shimizu H, Akiyama M.
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 4 ページ: 6737

    • DOI

      10.1038/srep06737.

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Nuclear envelope localization of Ran-binding protein 2 and Ran-GTPase-activating protein 1 in psoriatic epidermal keratinocytes.2014

    • 著者名/発表者名
      Yasuda K, Sugiura K, Takeichi T, Ogawa Y, Muro Y, Akiyama M.
    • 雑誌名

      Experimental Dermatology

      巻: 23 ページ: 119-124

    • DOI

      10.1111/exd.12324.

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Possible roles of barrier-to-autointegration factor 1 in regulation of keratinocyte differentiation and proliferation.2013

    • 著者名/発表者名
      Takama H, Sugiura K, Ogawa Y, Muro Y, Akiyama M
    • 雑誌名

      Journal of Dermatological Science

      巻: 71 ページ: 100-106

    • DOI

      10.1016/j.jdermsci.2013.04.007.

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Reversion-triggered release of confined lethal mutations: an unreported genetic pathogenesis2014

    • 著者名/発表者名
      Yasushi Ogawa, Takuya Takeichi, Michihiro Kono, Nobuyuki Hamajima, Toshimichi Yamamoto, Kazumitsu Sugiura and Masashi Akiyama
    • 学会等名
      Copenhagen, Denmark
    • 発表場所
      Copenhagen, Denmark
    • 年月日
      2014-09-11 – 2014-09-12

URL: 

公開日: 2016-06-01  

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