研究課題
1) 新規蛍光プローブを用いた肝胆膵癌手術診断法の開発:γ-glutamyltransferase(GGT)で活性化される蛍光プローブを切除標本に散布し、肝細胞癌(41結節)の約50%、肝内胆管癌(5結節)および大腸癌肝転移(46結節)の全てを同定できた。免疫染色で、本プローブに蛍光を呈す腫瘍ではGGT1/6が高発現している可能性が示された。2) 新規蛍光プローブを用いた膵管・膵液漏同定法の開発:膵液中のchymotrypsinで加水分解され蛍光を呈す新規プローブ(glutaryl-phenylalanine hydroxymethyl rhodamine green)を作成。これを患者膵手術(n=35)に際して膵断端を転写した濾紙上に散布してイメージングを行い、膵液漏出部位の同定と術後膵液漏のリスク評価が可能であることを示した。また動物実験にて、本プローブを用いて体腔内で膵液漏出部位の同定が可能であることも確認した。現在、本プローブの患者体腔投与を目標とした非臨床試験を計画中である。3) Indocyanine green (ICG)蛍光法を用いた肝癌手術診断法の基礎的検討と光線力学的治療への応用:切除標本の遺伝子発現解析と免疫染色により、ICG蛍光法で肝癌組織が同定される機序を解明した。本結果をふまえ、光線力学的治療の条件を再設定し実験継続中である。4) 日常臨床への普及を目指した次世代赤外観察用硬性鏡システムの開発:臨床使用可能な近赤外腹腔鏡装置 5機を用いて腹腔鏡下胆摘および肝切除、膵切除中にICG蛍光イメージングを行い、本法による脈管および肝腫瘍の同定能を評価した。上記 1), 2)の新規蛍光プローブを描出するための腹腔鏡システムも開発中である。総括) ICG蛍光イメージングは、基礎的検討の結果をふまえて実臨床に応用し、手術の確実性向上に役立てることができた。新規プローブを用いた膵液漏の蛍光イメージングは臨床応用に向けた非臨床試験を計画する段階に到達した。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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