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2011 年度 実績報告書

濃縮骨髄幹細胞のキャラクタライズと骨粗鬆症治療への応用可能性検討

研究課題

研究課題/領域番号 23689078
研究種目

若手研究(A)

研究機関東京大学

研究代表者

縣 秀樹  東京大学, 医科学研究所, 特任助教 (20581177)

キーワード骨髄多能性間質細胞 / 間葉系幹細胞 / 骨粗鬆症 / 再生医学
研究概要

骨粗鬆症罹患者数は現時点においても推定1,000万人以上と考えられ、今後到来する超高齢化社会においてはさらに患者数が増加するものと考えられる。骨粗鬆症の本質は骨強度の低下であり、それ自体直接死につながる疾患ではないが、重度の骨粗鬆症では体の重みが加わるだけでも骨折の原因になるため日常生活に支障をきたす疾患といえる。骨の強度は骨密度と骨質により決まるため、骨粗鬆症に起因する骨折を予防するには骨密度と骨質の両方を改善する必要があるが、現在広く行われているビスフォスフォネート製剤による治療では骨密度の改善は得られるが骨質の改善は困難であり、骨折の予防効果は3割から5割程度とされている。また、ビスフォスフォネート製剤は顎骨の壊死や消化管障害などの重篤な副作用を起こすリスクがあることが明らかになってきたため、骨質の改善が可能で副作用の少ない新たな骨粗鬆症治療法の確立が待ち望まれている。本研究は、骨粗鬆症の幹細胞治療の可能性について検討を行うものである。
平成23年度は、骨粗鬆症治療に使用する多能性間質細胞(間葉系幹細胞)を骨髄から効率的に単離する方法について検討を行った.骨髄多能性間質細胞(BMSC)を得る方法としては培地で希釈した骨髄液をプラスチック容器に入れて付着培養する方法が一般的であるが、骨髄にはBMSC以外にも多種類の付着性細胞が含まれているためBMSCの単離法としてほ非効率的である。そこで、本研究では骨髄に含まれる単核球細胞分画のみを培養することでBMSCが効率的に培養できるか検討を行った。ラット(SD)の大腿骨から採取した骨髄液を密度勾配遠心処理、または溶血処理し、単核球細胞分画を採取した。これらの細胞を従来の方法(無処理の骨髄液を培地で希釈し付着培養)で得た細胞と比較を行ったところ、密度勾配遠心処理で得た単核球細胞分画にはBMSCが多く含まれていることが明らかになった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

現在までに骨髄からBMSCを効率的に単離する方法についての検討を終えている。

今後の研究の推進方策

提出した実験計画に変更はなく、今後も計画に沿って着実に研究を進めていく予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] Characteristic differences among osteogenic cell populations of rat bone marrow stromal cells isolated from untreated, hemolyzed, or Ficoll-treated marrow2012

    • 著者名/発表者名
      Agata H, et al
    • 雑誌名

      Cytotherapy

      巻: (掲載確定)

    • 査読あり
  • [学会発表] 骨髄間質細胞を用いた骨再生治療の基礎と臨床2012

    • 著者名/発表者名
      縣秀樹
    • 学会等名
      口腔先端応用医科学研究会 第4回学術大会
    • 発表場所
      東京(招待講演)
    • 年月日
      2012-01-21
  • [図書] STEM CELLS AND CANCER STEM CELLS : Therapeutic Applications in Disease and Injury2012

    • 著者名/発表者名
      Kagami H, Agata H, et al
    • 総ページ数
      307-314(8)
    • 出版者
      Springer Company
  • [図書] Regenerative Hedicine and Tissue Engineering-Cells and Biomaterials2011

    • 著者名/発表者名
      Kagami H, Agata H, et al
    • 総ページ数
      3-20(18)
    • 出版者
      InTech-Open Access Publisher

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公開日: 2013-06-26  

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