研究課題
モバイル無線端末では時々刻々変化する通信環境に追従する必要があり、MIMO-OFDM検出処理の高速化は必要不可欠であるが、端末を移動しない時間帯では通信環境がさほど変動しないので周波数領域や時間領域の信号を観測しながら処理時間の遅延制約を緩和するか演算精度を制御することで通信性能を犠牲にせずに消費電力を低減することが可能である。また、当該年度はOFDMサブキャリアのSN比に着目した消費電力削減方法について研究した。信号のダイナミックレンジは通信環境によって異なり、最適な語長は通信環境によって決まる。マルチパスの影響が小さいと低演算精度でデジタル復調は可能であるが,マルチパスの影響が強いと高演算精度が必要となる.従来の可変語長ではパケット受信成功回数及び失敗回数に基づいて語長を1ずつ減らす(増やす)を用いていたが、通信環境が時々刻々変化するフェージング環境に追従できず通信性能を劣化させる問題があった。提案の可変語長ではOFDMサブキャアごとのSN比を測定し、最小SN比としきい値を比較することでOFDMパケットごとに語長を変化させるようにした。それにより、固定語長と同一のパケット誤り率特性を維持しながら消費電力を削減することが可能である。FFTプロセッサに提案の可変語長を導入してベースバンドシミュレーション上で評価した結果、固定語長と比較して消費電力を20~30%削減する効果が得られた。
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