研究課題
無線端末のハードウェアが進化したことでマルチな無線通信のサポートが可能になり、無線メッシュネットワークを用いたサービス提供が事業化されている。メッシュノードの設計がよりモジュール性が高くなることで複数の通信方式のサポートが可能になり、様々な通信にも応用が期待されている。本研究は、クライアントが自律分散的に散らばっているネットワークとそのゲートウェイとしてメッシュアクセスポイントを複数接続するネットワークを構築し、通信ネットワークの冗長性と環境特性の関係を明確にする。複数の通信環境による冗長性を確保することにより外部との通信ができない場合も通信状態を維持する高信頼確率論的経路制御手法について焦点を当てている。当初の計画に基づいて、研究を遂行することができた。最終年度は2年目に引き続いて構築中であった無線メッシュネットワークのためのテストベッドシステムとシミュレーションシステムにおいて、クライアントの移動を考慮することをできるようにシステムを改良した。これまでに、シミュレーションシステムでは遺伝的アルゴリズム、焼きなまし法、山登り法を実装してきたが、新たにタブー探索を考慮することで様々な環境における通信の信頼性を評価できるようになり、メタヒューリスティクスがこの最適化を行うために有効であることを明らかにした。当該年度の成果として、クライアントの移動を考慮することができるようになったため、より現実に近い環境でのシステムの評価を行えるようになった。また、市街地環境での路車間・車両間通信応用におけるアクセスポイントの影響を評価することで、本システムが高信頼の通信を行うためには課題があることも分かり、引き続き研究を行っていくことにした。最終年度の業績として、学術論文(査読付)に4編、国際会議(査読付)に21編の論文が採録、国内の研究会等で4編の発表を行い、活発に研究活動が行えた。
すべて 2014 2013 その他
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (25件) 備考 (2件)
Journal of High Speed Networks
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http://ikdlab.ce.fit.ac.jp/html/list_papers.html
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