研究課題/領域番号 |
23700120
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
松山 克胤 岩手大学, 工学部, 助教 (80404804)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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キーワード | ダイアグラム |
研究概要 |
主題図作成のためのパラメータに基づく地図描画手法の開発を行う。本提案者は世界地図の視覚化に関するソフトウェア開発を行っており、これまでに、従来の幾何空間の直接的なブラウジングとは異なる、新しいアルゴリズムを導入した地図ソフトウェアの開発を行っており、この技術を活用したソフトウェアの開発を行う。本研究では、まず、主題図の作成に関連する分野(可視化、コンピュータグラフィックス、ダイアグラム、認知科学、認知心理学、アーカイブズ、情報科学)の文献調査を行った。次に、技術拡張についての調査を行い、(1)データの入出力に関する拡張、および(2)入力形状の拡張をテーマに定め、さらなる検討を行った。(1)データの入出力。自由度の高い主題図作成には、多視点的なデータをシームレスに接続するアプローチが効果的であると考えた。本研究ではアーカイブズと連携する主題図作成について検討を行い、様々な空間表現が行われているデータ同士の接続性を高める技術を開発することとした。(2)入力形状の拡張。これまでのブラウジングアルゴリズムは、地球表面を球と近似して、球と平面とをシームレスに接続していた。新たな拡張として、立体的な対象物の主題図化について検討し、複雑な形状についてもシームレスに平面に展開できる手法の開発を行っていくこととした。現在、2つのテーマについて、アルゴリズムの考案を行っている。今後、ソフトウェア開発を行い、研究を推進していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
提案時に主題図化の対象を地理的情報の地図に限定して考えていたが、地図はダイアグラムの一形態であり、調査対象をダイアグラムに拡張した。また、アーカイブズとの関連性に着目し、アーカイブズとの連携について検討する必要性が発生した。
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今後の研究の推進方策 |
主題図作成のための技術拡張に関する2つのテーマ(1)データの入出力に関する拡張、および(2)入力形状の拡張について、アルゴリズムの考案・開発を行う。引き続き関連する分野の調査もあわせて行う。(1)データの入出力に関する技術は、入力画像に内包されている情報の取得を基に、データ同士の接続が可能な技術の開発を行う。(2)入力形状の拡張は、複雑な形状に対しても適用可能な描画アルゴリズムの開発および実験を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
調査、アルゴリズム開発、実験、学会発表に関わる経費に使用する。研究成果は、コンピュータグラフィックスやインタラクションに関連する学会で発表する。平成23年度は文献調査を主に行ったために、当初計画していたソフトウェア開発および実験の費用は未使用である。平成23年度に未使用の予算は、平成24年度にソフトウェア開発および実験のために使用する予定である。
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