研究課題
本研究では,マルチメディアの分析・検索・可視化によって地域文化の差異や類似性の比較分析を可能とするクロス・カルチュラルな4Dマルチメディア世界地図システムを,海外の大学・研究機関の研究グループとの協働により構築・実現した.本4Dマルチメディア世界地図システムは,歴史・文化に関する多様なマルチメディアデータ(文書・画像・音楽・動画)間の意味的・時空間的関連性計量に適用し,各時代や文化の多様性を反映した動的計量・分析結果を時間軸を伴った三次元地図上に可視化することにより,国際社会における各国・地域・都市の文化的差異・類似性の比較分析を可能とする多元的情報分析システムである.本環境の実現により,利用者の視点・問題領域と時空間情報の組み合わせに応じた,利用者毎の多種多様な歴史的・文化的解釈の生成と新たな学術的メディア・コンテンツの生成が可能となる.平成24年度は,基本機能間の連結,分析結果の可視化機能,ユーザに対して直観的理解を提供する入出力インタフェースの設計,実現を行った.さらに,各国文化財および国際貿易データを対象とした実証実験システムの構築を行い,文化財データベース,ICTベース自然環境情報分析の先端的研究を行う海外の研究者グループ(フィンランド,インドネシア,タイ)との協働により,インタフェースの設計,および,各国・地域・都市の文化財・地域情報関連マルチメディアを対象とした実証実験・システム評価を行った.これらの分析・検索・可視化・共有機能を用いることにより,利用者はインタフェースにおける検索条件ならびに問題領域に関するキーワードの入力・選択,または,マルチメディアデータの投稿を行うのみで,検索・分析意図に応じて自動的に生成された意味的クエリおよびメディアデータ・クエリによって,歴史・文化に関するマルチメディア群を多角的・動的に検索・分析することが可能となった.
すべて 2013 2012 その他
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (9件) 備考 (1件)
Information Modelling and Knowledge Bases
巻: Vol. XXIV ページ: 344-362
Journal of EMITTER
巻: Vol.2 No.2 ページ: 182-192
Conceptual Modelling and Its Theoretical Foundations, Lecture notes in Computer Science
巻: 7260 ページ: 316-328
http://www.mdbl.sfc.keio.acjp/~sashiori/