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2013 年度 実績報告書

関心持続の脳内機構の解明とブレイン・エージェント・インタラクションの開発

研究課題

研究課題/領域番号 23700137
研究機関東北大学

研究代表者

野澤 孝之  東北大学, 加齢医学研究所, 助教 (60370110)

キーワード脳・神経 / インタラクション / エージェント / 内発的動機付け / fMRI / NIRS / 知能情報学
研究概要

H25年度は,ヒト同士が自然な環境でコミュニケーションを行っている際の前頭前野の脳活動を超小型NIRSで計測し,インタラクションの有無が脳活動間の関係性に与える影響を探る実験を前年度に続けて行った.その結果,インタラクション条件では非インタラクション条件と比較して,脳活動間の同調的関係性強度が有意に高まることが明らかにされた.解析手法の工夫により,信号の同調性が外的なアーティファクトに依るものではなく確かに脳活動に由来するものであることも確立できた.この結果は,脳活動からインタラクションの質や共感といったインタラクションで生じる創発的な特性にアクセスできる可能性を示唆している.
また,同じ対象に注意を向け続ける中での集中力の持続の変動に相関する神経基盤を探るためのfMRI実験を行った.その結果,集中が指定された対象から逸れている時にはデフォルトモードネットワーク(DMN) の活動が高まっているが,DMNの内側部と外側部,前部と後部の活動状態は違う意味合いを持つこと,また実行制御機能に関わるとされる背外側前頭前皮質なども集中が逸れている時に活動が高まっていることなどが観察された.これらの結果は,脳活動から集中の持続や逸脱をリアルタイムにモニタし振舞いに反映させることで「飽きのこない」ブレイン・エージェント・インタラクションを実現するための重要な知見である.
本課題で得られた研究結果について,国際会議,国内学会にて成果発表を行った.また結果の論文化を進め,一部は国際学術誌に投稿済み,残りも投稿準備中である.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013 その他

すべて 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 超小型NIRSを用いた集団コミュニケーション時の脳活動同調の計測2013

    • 著者名/発表者名
      野澤孝之,川島隆太
    • 学会等名
      第14回計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会(SI2013)
    • 発表場所
      神戸国際会議場
    • 年月日
      20131218-20131220
  • [学会発表] Collective Brain Synchrony in Real-life Social Situations: Measured Using Ultra-compact fNIRS2013

    • 著者名/発表者名
      Nozawa T, Kawashima R
    • 学会等名
      Tenth International Conference on Flow Dynamics (ICFD2013)
    • 発表場所
      Sendai International Center
    • 年月日
      20131125-20131127
  • [学会発表] Neural basis of cognitive and motivational dynamics relevant to sustainable human-agent interaction: an fMRI study2013

    • 著者名/発表者名
      Nozawa T, Sasaki Y, Yokoyama R, Akimoto Y, Nouchi R, Sugiura M, Kondo T, Kawashima R
    • 学会等名
      Society for Neuroscience 43rd Annual Meeting
    • 発表場所
      San Diego, USA
    • 年月日
      20131109-20131113
  • [備考] 応用脳科学研究

    • URL

      http://www.fbi.idac.tohoku.ac.jp/fbi/advanced/res.html

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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