研究課題
印刷された雑誌や新聞,パンフレットなどの印刷内容は変化しないため,そのままでは液晶ディスプレイのように動画や動きによる立体提示を行うことはできない.本研究では,プロジェクタとカメラから構成されるプロジェクション型拡張現実感技術を印刷物に応用することで,印刷物では表示できなかった動きや立体情報の表示を可能とする新たな印刷媒体を創造することを目標としている.本研究の成果として,平成25年度には研究課題の1つである,印刷媒体での立体情報の表示技術については学術論文が掲載された.また,8月29日から30日にかけて開催された,JST,NEDO主催のイノベーション・ジャパン-大学見本市に出展した.このイノベーション・ジャパンでは,大型展示ブースでの展示(情報通信部門58件中2件)に選ばれ,さらに,JSTサイエンスチャンネル(https://www.youtube.com/watch?v=HHB2VX58wqA)やDiginfo.tv(http://jp.diginfo.tv/v/13-0066-r-jp.php)などから取材頂いた.これによって研究開発に携わる専門家だけでなく,学会に所属していない方々に対しても研究成果を見ていただきくことができ,研究成果を社会・国民へ広く発信することができた.本研究では印刷媒体での立体情報の表示以外に印刷媒体での動き情報の表示技術についても取り組んだ.しかし,昨年度の研究成果ではデジタル画像と撮像装置の色空間の整合精度が十分でなく,満足できる結果が得られていなかった.平成25年度には,この問題の解決方法として,アニメーションシーケンスの提示方法の見直しと印刷と撮影画像との色空間のズレに対する頑強な符号および復号方法を考案した.研究期間内にこの成果の公表を行うことはできていないが,結果がまとまり次第学術論文誌へ投稿する予定である.
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VRSJ学会誌,特集■プロジェクションマッピング
巻: VOL.19, NO.2 ページ: 未定
電子情報通信学会論文誌D
巻: Vol.J96-D, no.8 ページ: 1865-1873
電子情報通信学会誌
巻: Vol.96 ,no.6 ページ: 435-440
http://sar.sys.wakayama-u.ac.jp/research/sar.html