研究概要 |
平成24年度は主に平成23年度に構築した検定統計量の有効性を確認するための数値実験を主に行った. マイクロアレイデータのための多変量検定統計量として前年度に構築した3つのアルゴリズム(最近傍分類誤差に基づくもの, サポートベクトルマシン分類器の分類誤差に基づくもの, サポートベクトルマシン分類器の平均マージンに基づくもの)それぞれにおいて, 検出力, 及び, 帰無分布の(ラベル並べ替え検定による)推定の計算効率を比較した. また, サポートベクトルマシンの学習誤差(目的関数値)を検定統計量として利用できるかについても考察した. サポートベクトルマシンの学習は二次計画凸最適化問題として定式化できるため, 主双対ギャップの概念を利用すれば、並べ替えサンプルにおける最適化問題を途中で打ち切ることによる計算の効率化が可能なことがわかった(例えば、並べ替えサンプルの双対目的関数値が並べ替え前のサンプルの目的関数値を上回っていれば打ち切りを行なってもp値の計算が可能となる). 本年度は既存のワークステーションを行い, 主に, 数値実験を行ったため, 情報収集のための若干の旅費のみを計上した.
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度は、研究の総括と今後の課題探索のため, 国内外の会議で学会発表を行う予定である. 主に, 研究成果の公表や関連分野の研究者とのディスカッションのための旅費を当初の予定通り計上すると共に, 数値実験における必要に応じ, ワークステーションの購入を行う.
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