研究課題
2011-2013年度における成果として、理論およびアルゴリズムの開発、システム統合の2点にまとめて報告する1.理論およびアルゴリズムの開発リアルタイムかつ全自動での異常検知を行なうために、極めて新規性の高いリアルタイム移動軌跡学習手法を開発した。この手法によりパーティクルフィルタ法を基とした追跡技術を用いて大多数の人々の移動軌跡の取得に成功した。一定時間ごとに、行動パターンを用いて移動軌跡をリアルタイム分類することにも成功した。得られる結果は以下の2つとなる。一つ目は、行動パターンによる分類で異常とみなされる移動軌跡、二つ目は、分類された移動軌跡のうち、各カテゴリでの生起確率が低いと見なされる移動軌跡である。2.システム統合既存の機能を統合し、リアルタイムかつ無人環境において、移動軌跡観測、環境側設備等の位置取得、異常検知を同時に行う極めて新規性の高いシステムを開発した。3つの機能が相互補完し合い、精度を高めることに成功した。このシステムは、以下の3点において、既存の研究と比較して優れていると考えられる。まず、一点目として、60m×35m以上の広範囲における観測が可能であり、移動軌跡観測、環境側設備等の位置取得、異常検知を同時に、かつ、リアルタイムかつ無人環境において行なうことができることが挙げられる。二点目は、機械学習を行うことで,逐次精度を向上させることができる点である。この効果により、リアルタイムでの検知の精度がより高まると考えられる。最後の三点目として、全てを無人環境下で行えることがあげられる。このことにより、手動での行動パターン分類やデータベース整備などを行わずにすむ。そして、このシステムをJRの駅で実際に適用実験を行い、60m×35mの範囲をカバーし、同時に180人以上の移動軌跡の取得、リアルタイムに環境側情報を更新と異常検知を無人環境下で行うことに成功した。
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すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 6件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)
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