既存技術では,学習用データセット全てを1つのモデルパラメータでモデル化しようとしていた.しかしながら,一般に画像の学習用データセットは複雑であり,1つのモデルパラメータでモデル化することは困難であることと考えられている. そこで,類似パッチの基づく画像のモデル化の研究を推進した.具体的には,学習用データセットから類似パッチを収集し,集められた類似パッチ毎にモデルパラメータの学習を行い,推定されたモデルパラメータに基づき,画質改善を試みた. 本研究課題の手法では,学習パッチをその類似性に基づき,分割し,分割されたデータ毎にモデルパラメータを推定しているため,より詳細に画像データを表現することができる.このため,既存の方法と比較して,本研究課題の方法により,画質改善の効果が改善されることが確認された. 本年度は,画像モデルとして,本年度はスパースコーディングを利用した.スパースコーディングは人間の視覚情報処理との類似性が指摘されている.このため,人間の視覚にも造詣の深いスタンフォード大学ブライアンワンデル教授と国際研究者交流も行った.当該研究課題に関連する幅広い情報交換,議論を行った. また,類似パッチの学習データセットから収集し,集められた類似パッチ毎にモデルパラメータを学習するアイディアを,国際会議にて研究発表した.
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