研究課題/領域番号 |
23700211
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
玉木 徹 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10333494)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 姿勢推定 / コンピュータビジョン / 3次元シーン / 変化検出 / カメラ姿勢 |
研究概要 |
カメラを構えたら,自分のいる位置やどこを向いているのかが瞬時に分かる.写っているものの位置や向きも知ることができる.このような知的なカメラが実現すれば,これまでにない歩行者ナビゲーションカメラや自律移動ロボットビジョンなどへの応用が期待できる.本研究は,そのような知的なカメラを実現する基礎を築くために,画像情報からカメラ位置姿勢を高速に推定する手法の開発と理論の構築を目的とする.本年度の研究成果は次の通りである.1.学習済みの3次元シーンと現在のシーンが変化している場合にも,頑健にカメラ位置を推定する手法を開発.画像を用いてカメラ姿勢を推定する場合には,学習済みのデータベースに登録されている3次元シーン(画像,特徴量)等を利用する.しかし対象となるシーン中の物体が全て制止しているとは限らないため,シーン中の変化にも頑健なカメラ姿勢の推定方法と,その副産物として変化した箇所を検出する手法を開発した.2.画像に基づく姿勢推定手法の高精度化.様々な方向から撮影した物体の画像から,物体の姿勢やカメラ姿勢を推定する場合に,全ての画像を利用すると大局的な情報を利用できるが,推定は困難になる.そこで,少数の画像を先に選択し,それらを用いて局所的な見えの変化と姿勢パラメータの変化とを関連づけ,写像の学習が容易で安定になる方法を開発した.これは画像の見えを直接利用しており,より安定な局所特徴量に基づく手法に拡張するための方法を検討した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
姿勢推定のために当初予定していた,局所特徴量分布と姿勢パラメータとを組み合わせるための最適な方法を開発するには至っていない.これは今後継続して検討する.
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今後の研究の推進方策 |
本年度で変化に頑健なカメラ姿勢推定手法が開発できたため,次年度では局所特徴量分布と姿勢パラメータとを組み合わせるための最適な方法と,多様体学習に基づく手法を検討する.
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次年度の研究費の使用計画 |
当初の計画通り,主に研究課題推進のための備品購入と情報収集のための旅費に使用する.
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