研究課題
本研究は,画像情報からカメラ位置姿勢を高速に推定する手法の開発と理論の構築を目的とする.本年度の研究成果は次の通りである.1.異なる時刻に撮影された画像セットによって復元された3次元シーンのスケールを合わせる手法を開発した.学習済みと現在の3次元シーンのスケールが大きく異なると,ICPなどの手法を用いた位置合わせは失敗することが多い.そのため,各3次元シーンのスケールをあらかじめ推定し,スケールを合わせた後に位置合わせする方法を開発した.この手法は,spin imageなどの3次元局所特徴量の近傍の大きさ(スケール)を徐々に変化させた時の累積寄与率曲線を,スケール方向の1次元のみに変化させて曲線同士の位置合わせを行うため,scale ratio IPCと名づけた.実シーンを用いた実験により,複雑な物体が存在する場合でも2つの3次元シーンのスケールを推定し,位置合わせに成功することを示した.2.スケールの異なる3次元物体を位置合わせする場合に用いる新たな特徴量を開発した.3次元点群に対する局所特徴量はスケール固定のものがほとんどであり,物体のスケールが異なる場合には,位置合わせに用いることができない.スケール不変な特徴検出を用いる方法もあるが,3次元ボリュームやサーフェスメッシュに対するものがほとんどであり,3次元点群に直接適用できる手法は少ない.提案した特徴量は,一般的な局所特徴量とは異なり,大域的な形状を記述するものである.本手法の精度をシミュレーション実験により評価し,パラメータ変化などに頑健であることを示した.
すべて 2014 2013
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (7件)
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