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2012 年度 実施状況報告書

ホール素子を感圧感温受容器として弾性材料に埋め込んだ柔軟人工指の作製

研究課題

研究課題/領域番号 23700223
研究機関熊本高等専門学校

研究代表者

湯治 準一郎  熊本高等専門学校, 機械知能システム工学科, 准教授 (80332104)

キーワード人工皮膚 / ホール素子 / 定電流駆動 / 定電圧駆動
研究概要

本研究では,磁気センサとして汎用的に用いられている微小なホール素子を柔らかい弾性材料(人工皮膚)の中に埋め込み,それを感圧感温受容器として機能させる新しい触覚センシング手法を提案する.そのために研究内容を(1)ホール素子を用いた感圧感温機能の検証と(2)複数のホール素子を弾性材料に埋め込んだ人工皮膚および人工指の製作に分けて取り組む.
昨年度,2種類のホール素子(GaAsとInSb)を定電流駆動させることで,感圧感温機能を有する人工皮膚が構成しうることが示されたため,本年度は,定電流駆動時に温度依存性が小さいGaAsホール素子を定電圧駆動によるInSbホール素子に置き換え,昨年度と同様にシリコーンゴムの中に2個のInSbホール素子とそれらの間に円盤状の永久磁石を配置した人工皮膚を作成した.今回も垂直方向の接触力および温度を変化させながら2つのホール電圧を測定し,駆動方法がそれぞれ異なるInSbホール電圧の特性を調べた.温度依存性が駆動方法の違いで大きく異なるため,同じセンサ素子でありながら,あたかも2種類のセンサ素子が組み込まれている構成と同じ特性を実現できることが示された.その後,それら2つのホール電圧から入力情報である接触力と温度を推定する二次元の曲面関数を導出し,パソコンに取り込んだ2つのホール電圧からその曲面関数を用いて結果を出力するソフトウェアを作成した.これによってホール電圧を処理する関数を組み込むことにより,接触力と温度情報を取得できることが示された.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2つInSbホール素子から2種類の駆動方法(定電圧,定電流)でホール電圧を取得し,それらのホール電圧を接触力と温度を出力する二次元曲面関数に代入することによって一意的に求めることが実現できているが,単一ホール素子で,駆動方法を切り替えることによって接触力と温度を出力するシステムが実現できていないため.

今後の研究の推進方策

駆動方法の自動切り替え機能を実現させ,同時にヒーターを内蔵した人工指を構成し,単一ホール素子の切り替え駆動方式による触覚センシングの評価を行う.その後,ホール素子の二次元配置による接触力分布および温度変化の取得方法を検討する.

次年度の研究費の使用計画

主に,各種機能実現に必要な電子部品やセンサ材料の購入に使用する.他には.成果発表および研究打ち合わせのための旅費,実験補助およびデータ整理のための謝金に使用する.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Application of Hall element as multimodal sensing device for artificial skin2013

    • 著者名/発表者名
      Jun-ichiro YUJI, Kaito Tanimura
    • 学会等名
      SPIE Smart Structures and Materials+NDE,Sensors and Smart Structures Technologies for Civil, Mechanical, and Aerospace Systems
    • 発表場所
      Convention Center, San Diego, USA
    • 年月日
      20130311-20130314
  • [学会発表] InSbホール素子の温度依存性を利用した触覚センサ2013

    • 著者名/発表者名
      湯治準一郎,谷村快人
    • 学会等名
      第18回高専シンポジウム
    • 発表場所
      仙台高等専門学校
    • 年月日
      20130126-20130126

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公開日: 2014-07-24  

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