次世代の立体映像メディアでは、多数の撮像機器を縦横に配置し空間を飛び交う光線そのものを記録することが考えられているが、このような光線情報は一般に多次元の構造を持ち、そのデータ量は膨大である。そこで本研究では、光線情報をより低次元の焦点ぼけ画像群を介し極めて高能率に圧縮する手法を提案した。従来の視差補償を用いた符号化で画像内容の復元が急激に困難となる1/1000を超える圧縮率においても30dB以上の有意な復元品質を実現した。トップカンファレンス、トップジャーナルを含め国内外でその成果を報告し、複数の優秀論文賞も受け、現在の静的な光線空間から時間軸を加えた動的なものへの今後の拡張も期待されている。
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