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2012 年度 実績報告書

点過程時系列データのための非線形時系列解析

研究課題

研究課題/領域番号 23700261
研究機関東京大学

研究代表者

平田 祥人  東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (40512017)

キーワード複雑系 / 時系列解析 / 信号処理 / 非線形現象 / 非線形理論
研究概要

今後、予測誤差の評価を1ステップで行うのではなく、5ステップ先の時間窓までの予測の予測誤差の合計で評価することにした。その結果、基準をより厳密に用いた時、為替取引のデータで選ばれる時間窓が秒のオーダーから数時間のオーダーになり、埋め込みと考えることができる妥当な結果になった。 まずは、Hirata et al.(2008)の方法を使って、点過程の距離とリカレンスプロットを使って外力の再構成を試みた。予測に最適な時間窓の2倍の大きさの窓を用いた時、予測誤差に最適な時間窓を用いた場合よりもより正確に外力が再構成できた。手法の妥当性を為替取引の外力に1週間の周期性があることを示すことで確認した。 次に、ネットワーク構造の推定を、Hirata and Aihara(2010a)の手法を用いて行った。この場合でも、予測誤差の意味で最適な時間窓の2倍の大きさの窓を用いる時、結合レスラーモデルで構成したネットワークの構造が正しく推定できた。また、風洞の風からコオロギの気流細胞への一方向性の結合が正しく同定できた。 最後に、Hirata and Aihara(2010b)の方法を用いて、決定論的カオスの検定への応用可能性を吟味した。Hirata and Aihara(2009)の方法のように、前後のイベントを入れる場合と入れない場合の16種類の距離の最小値を求め局所的な距離を定め、グラフ上の最短路を求めることで大域的な距離を求めた。周期解に非常に近いカオス的なレスラーモデルのように際どいケースでは正しい判別ができなかったが、レスラーモデルの周期的なパラメータと、良く用いられるカオス的なパラメータ、ローレンツモデルをintegrate-and-fireモデルに入力して得られたスパイク列、コオロギの気流細胞のデータで、手法の妥当性を確認した。地震は、決定論的カオスと整合的とは言えなかった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 点過程時系列データの非線形時系列解析2012

    • 著者名/発表者名
      平田祥人
    • 雑誌名

      システム/制御/情報

      巻: 56 ページ: 355-360

    • URL

      http://ci.nii.ac.jp/naid/110009480292

    • 査読あり
  • [学会発表] 点過程の距離を使った地震予測

    • 著者名/発表者名
      平田祥人, 近江崇宏, 尾形良彦, 合原一幸
    • 学会等名
      第3回研究集会「地震活動の評価に基づく地震発生予測システム:東北地方太平洋沖地震前後の地震発生予測」
    • 発表場所
      東京
  • [学会発表] Practically ensuring embedding for analyzing point process data

    • 著者名/発表者名
      Yoshito Hirata
    • 学会等名
      2012 International Symposium on Nonlinear Theory and its Applications
    • 発表場所
      パルマ(スペイン)
  • [学会発表] 点過程時系列データとその非線形時系列解析

    • 著者名/発表者名
      平田祥人, 合原一幸
    • 学会等名
      第2回社会神経科学研究会「社会の中で生きる心の理解」
    • 発表場所
      岡崎
  • [図書] Springer Handbook and Bio- and Neuroinformatics2013

    • 著者名/発表者名
      Yoshito Hirata, Eric J. Lang, Kazuyuki Aihara
    • 総ページ数
      10
    • 出版者
      Springer

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公開日: 2014-07-24  

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