本研究では、ベイズ統計学の枠組みで数値シミュレーションモデルと観測データを融合するための計算基盤技術であるデータ同化を、クラウドコンピューティングを利用して実行するためのデータ同化システムを開発した。大地震に伴う地震音波伝播を題材に双子実験を実施したところ、各震源パラメータに関する周辺化事後分布は正しく真の値の周辺に分布し、かつ事後分布の最大値を与えるパラメータから再現された理論波形と擬似観測波形は、明らかに一致することが確認された。これにより、本研究で開発したデータ同化システムが適切に動作していることが実証された。
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