本研究は,学術情報流通における研究データの役割を明らかにすることが最終的な目的である。高エネルギー物理学分野における研究データ提供状況の調査,研究データ関連の政策および研究データの利用・共有に関連する文献レビューを行った。その結果,データが公開されている論文の掲載タイトルは,高エネルギー物理学分野におけるコアジャーナルに集中していること,研究データ共有関連の方策はデータ管理からデータ共有を強調するようになっていること,研究者のデータが共有する際には,1)個人的,2)制度的,3)技術的,4)文化的・社会的要因が影響していることがわかった。
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