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2011 年度 実施状況報告書

複合現実感技術を利用した図書館利用者のためのMRサービスシステムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 23700291
研究機関熊本高等専門学校

研究代表者

岩崎 洋平  熊本高等専門学校, 建築社会デザイン工学科, 助教 (90442483)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード情報サービス
研究概要

今年度は,マーカを用いてユーザの位置を特定し、蔵書位置までのナビゲートを行うシステムおよびMR Librarian(アバター)をユーザ情報に応じて変化させるためのキャラクター生成エンジンの検討を中心に行った. プロトタイプナビゲーションシステムとして,マーカおよびAndroidタブレット(端末)を用いて,マーカ間をナビゲートすることのできるシステムを構築した.本システムでは,ゴールのマーカを端末上で指定することにより,ゴール以外のマーカ上にゴールまでのナビゲート情報を矢印として表示するものである.以上の成果により,今後,より現実的な(実際に図書館に導入することが可能で,分かりやすい)ナビゲートシステムの検討が可能となった. また,貸出履歴に応じてアバターを変化させるアバター生成エンジンのプロトタイプも構築した.データベースサーバに簡易的な図書館情報データベースを構築し,貸出履歴を保存できるようにした.疑似的な貸出を実現するためにFelicaカードを導入した.そして,実際にデータベースサーバに保存された情報を取得し,その情報に応じてアバターを生成・変化するエンジンも構築した.ただし,ここでの生成・変化規則は簡易的なものであり,現在は文字データとして生成・変化を行っている段階である.合わせて,アバターとして使用する3DCGキャラクターの作成も行った.以上の成果により,今後の生成・変化規則およびパラメータの検討やアバターがインセンティブに与える効果などの検討が可能となった.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度の研究計画は,「マーカを用いたナビゲートシステムの構築」・「キャラクター生成エンジンの検討」であった. マーカを用いたナビゲートシステムの構築においては,マーカによるユーザの位置特定および目的地までのナビゲーション情報の生成および提示をAndroid端末上で行うシステムを構築した.  キャラクター生成エンジンの検討においては,入館履歴や貸出履歴をパラメータ化し,それらを元にどのようにキャラクターを生成・変化させるかの規則を作成した.今年度はこの検討を中心に行う予定であったが,さらに進んで,データベースサーバの構築・簡易的ではあるが図書館情報データベースの構築・データベースから情報を受け取り,作成した規則にしたがって,キャラクターの生成・変化を文字情報として出力するプロトタイプエンジンの開発まで行った.以上により,初年度の目的はほぼ達成できたと考える.

今後の研究の推進方策

今後は,今年度に開発したシステムの評価・検討を中心に,システムの改善を行っていく. ナビゲートシステムの構築においては,蔵書の位置情報データベースを構築し,今年度開発したマーカ型を実際に図書館に適用できるようにし,評価を行うことで,より効果的なナビゲート情報を生成し,提示できるシステムとして改善していく.また,マーカを使用せずにナビゲートを行うシステムの検討・開発も行う.このシステムについては,研究計画調書では,Wi-Fi電波を用いて位置特定を行うとしていたが,無線電波(Zigbee)を用いる方法についても検討する予定である. キャラクター生成エンジンについては,今年度開発したプロトタイプエンジンからの情報を受けて3DCGキャラクターを生成するエンジンの開発を行う.また,生成したキャラクターに対してのアンケート調査を行い,その結果を検討する.これにより,開発したエンジンが,MRLSの根幹となるMR Librarianを生成するエンジンとして利用可能であるかどうかを評価する予定である. 研究成果の論文・学会発表についても精力的に取り組んでいく.

次年度の研究費の使用計画

3DCGキャラクターを作成するためのPCおよび無線電波を用いて位置特定を行うシステムを開発するためのZigbeeの購入などを予定している.その他,研究成果の発表や,情報収集のための国内外旅費に使用することも予定している.

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公開日: 2013-07-10  

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