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2011 年度 実施状況報告書

色彩調和の神経科学的モデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 23700314
研究機関大阪大学

研究代表者

池田 尊司  大阪大学, 人間科学研究科, 特任助教 (80552687)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード神経美学 / 色彩調和 / fMRI
研究概要

色の組み合わせによる美しさである色彩調和について、神経科学的に妥当なモデルを構築することが本研究の目的である。神経基盤の解明には2つの手法を用いる。責任領域の同定には空間分解能に優れた機能的磁気共鳴画像法(functional magnetic resonance imaging: fMRI)を、責任領域内でのタイムコースの測定には時間分解能に優れる事象関連電位(event-related potential: ERP)を使用する。これらのデータを統合して脳領域間のネットワークモデルを作成し、解析する。本研究は色彩調和を基軸として、神経美学・感性研究という現在注目を集めている研究分野を先導するものである。fMRI実験からは、調和する配色を観察しているときには内側前頭前野の活動が高まることが明らかになった。また、色彩調和感と心理物理的特性に関するデータを平成23年5月に行われた国際シンポジウムにて発表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

京都大学医学部附属病院所蔵のMRIスキャナを用いて取得したfMRIデータをもとに、色彩調和の責任領域に関する解析を行った。この結果、調和する配色を観察しているときには内側前頭前野の活動が高まることが明らかになった。このデータは平成24年5月に行われる日本色彩学会第43回全国大会にて発表を行う予定であり、現在英文誌への投稿準備を整えている。これまでに脳機能イメージング実験の予備調査として取得した色彩調和と心理物理的特性のデータの一部を平成23年5月に行われた国際シンポジウムにて発表した。

今後の研究の推進方策

まずは株式会社ATR-Promotions所蔵のMRIスキャナをレンタルし、脳領域間のネットワーク解析に向けたfMRI実験を開始する。また、平成24年夏頃より色彩調和の神経基盤について、ERPを手がかりとして色彩調和に関する時間的変化に着目した実験を行う。これまでに脳機能イメージング実験の予備調査として取得した色彩調和と心理物理的特性のデータに関しても再分析の後に発表を行う予定である。得られた結果は、日本色彩学会第43回全国大会・日本心理学会第76回大会・日本基礎心理学会第31回大会にてそれぞれ発表を行う予定である。既取得のfMRI実験の結果に関しては今年度中の論文採択を目指す。

次年度の研究費の使用計画

fMRI実験に関しては、MRIスキャナのレンタル代と実験参加謝金を計上する。ERP実験に関しては、実験参加謝金と実験に必要な消耗品を計上する。成果発表のため、日本色彩学会第43回全国大会・日本心理学会第76回大会・日本基礎心理学会第31回大会への参加に必要な旅費と、論文投稿に際して必要な英文校閲費用を計上する。その他必要に応じて消耗品・書籍を購入する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Psychophysical and affective structures of color harmony2011

    • 著者名/発表者名
      Takashi Ikeda
    • 学会等名
      The 4th Symposium on Cognitive Neuroscience Robotics
    • 発表場所
      Osaka
    • 年月日
      2011-05-13

URL: 

公開日: 2013-07-10  

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