研究課題
最終年度は、過剰な情報呈示による記憶不全メカニズムを、特に個人差(年齢差)と記憶段階の観点から検討した。実験の結果、高齢者では全体的に過剰情報呈示時における記憶不全が生じている他、若年者の低容量群においても過剰情報による記憶不全が生じている事が明らかとなった。しかし、若年者は刺激呈示時間の増加により(記憶符号化に十分な時間を与えること)によって、記憶不全が見られなくなったのに対し、高齢者の低容量群においては、依然として記憶不全が生じており、若年者と高齢者とで、記憶不全の現れ方が異なる事が明らかとなった。この結果は、過負荷時に記憶不全が生じるメカニズムが、若年者と高齢者との間で異なる、あるいは高齢者で記憶不全がよりシビアに生じやすい付加的なメカニズムが背景に存在する可能性を示している。これらの研究成果は、第11回日本ワーキングメモリ学会大会での発表により優秀発表賞を受賞した他、Frontiers in Psychology誌に掲載された。
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Frontiers in Psychology
巻: 5 ページ: 384
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Proceedings of the 2014 6th International Conference on Knowledge and Smart Technology (KST)
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http://researchmap.jp/daisuke_matsuyoshi/Open-Experimental-Data/