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2012 年度 実績報告書

医学研究に特異的な制約とバイアスの下での正確なハザード比推測法の新規開発と応用

研究課題

研究課題/領域番号 23700335
研究機関京都大学

研究代表者

吉村 健一  京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30415517)

キーワードハザード比 / 生存時間解析 / 正確な方法 / 並び替え
研究概要

本研究では、正確な推測法の導入により、医学研究の計画・解析に特異的な制約・バイアスの下で実施する生存時間解析に用いることができるハザード比の区間推定法を新規開発することを目的として実施した。この方法は、部分尤度に矛盾しない並び替え分布の導出法として近年提案された重み付き並べ替え法の一般化および拡張に基づくものである。その具体的な応用範囲として、当初の計画の通り、動的割付法を用いたランダム化試験や、変数選択を含む解析計画によりoverfitting傾向を有する状況を想定して、それぞれ開発を行った。平成23年度は、本研究期間の前年度までに実施した予備的検討の結果に基づいて、重み付き並び替え法の拡張に基づいて、正確なハザード比推測法の開発を行うとともにその方法の性能評価を行った。シミュレーションの結果、制約・バイアスがない下でも従来法と同様に推定することが可能であり、また典型的な設定の下でもバイアスなく効率よく推定が可能であるかを確認することができた。また変数選択を含む解析計画などによって生じるoverfittingを調整した下での正確な推測法についても事前に必要な整理・検討を十分に行った後に、新規手法の開発を行った。平成24年度は、動的割付法を用いたランダム化試験における正確な推測法の新規開発について検討を行った。また更なる拡張分野として、代替エンドポイントの性能評価を行う上で、バイアスなく、また臨床的観点から解釈しやすい指標の開発も行うことができた。ここで検討し、開発した新規手法の適用範囲は、現在求められている医学研究を遂行していく上でも重要なトピックに含まれており、また更に拡張を行うことで小標本問題、デザイン上大きなバイアスが含まれざるをえないような状況に対しても適用可能となる。以上より、今後の医学研究の更なる発展のためにも重要性が高いと考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Optimal schedule of adjuvant chemotherapy with S-1 for stage III colon cancer: study protocol for a randomized controlled trial2013

    • 著者名/発表者名
      Kenichi Yoshimura
    • 雑誌名

      Trials

      巻: 14 ページ: 17

    • DOI

      10.1186/1745-6215-14-17

    • 査読あり
  • [学会発表] Expand Your Thinking Lecture: Biostatistics toward better communication between clinicians and biostatisticians2012

    • 著者名/発表者名
      Kenichi Yoshimura
    • 学会等名
      5th Asia Pacific Lung Cancer Conference & 3rd International Thymic Malignancy Interest Group Annual Meeting
    • 発表場所
      Fukuoka
    • 年月日
      20121126-20121126
    • 招待講演

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公開日: 2014-07-24  

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