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2012 年度 実施状況報告書

南極データベースの構築とそのデータ解析

研究課題

研究課題/領域番号 23700347
研究機関統計数理研究所

研究代表者

小森 理  統計数理研究所, 統計思考院, 研究員 (60586379)

キーワード健診データ / データベース / 統計解析
研究概要

過去50年分の南極観測隊員の健診データの整備統合に向けて,着実に作業が進んでいる.また健診データ以外にも国立極地研究所に蓄積されているデータの整備を進め,あらなた研究,データ利用の可能性が見えてきた.ただデータが持つ個人情報の取り扱いの観点より,データの収集管理においてかなり慎重な手順が必要となってきている.
昨年度国立極地研究所内に健診データ取り扱いのための倫理委員会が発足し,実際のデータの取り扱いについての議論の場が正式に設けられた.これによりこれまで手付かずであった過去50年分の観測隊員の健診データの活用の正式な道が開け,観測隊員の健康状態を科学的な視点から分析することが可能となってきた.また実際に新たに発足した健康判定委員会の許可により1観測隊分のデータの取りまとめの作業を実際に行った.今年度はその有用性の検討を行い,すべての観測隊のデータ整備と解析に着手できる予定である.
また今回の健診データの整備解析のプロジェクトを進める上で,国立極地研究所に蓄積されている他のデータの解析にも着手しはじめることもできた.毎年国立極地研究所から観測隊員が南極に観測にでかけ,気象データ,植生データ,生態データ等,膨大な観測データが毎年蓄積され管理されている.ただ時間的な制約,適切な解析法の知識の不足より,これらのデータが適切かつ有効に活用されているとは言えない.今回はそのデータの一つであるゾンデデータ(気象データ)に関するデータ整備・解析を実際に開始した.南極観測隊員の健診データとともに,これらのデータ解析も今後さらに進める予定である.
また上記のデータ整備・解析とともに,これらに適用する統計手法の解析の開発も同時に進めており,学会発表論文作成等も行った.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

健診データの整備・解析に関して,その個人情報の取り扱いに最新の注意をはらっているため,当初の予定よりかなりデータ整備の作業が遅れている.ただ上記の研究実績の概要でも記述したように,そのデータの管理解析に向けた準備は着実に進行している.本プロジェクトの期間延長もすでに認められ,今後さらに着実にプロジェクトを推進していく予定である.

今後の研究の推進方策

健診データの収集と取得に関する作業を継続して行うとともに,国立極地研究所に蓄積されている他のデータの解析も今後進めていく.実際にはゾンデデータと呼ばれる気象観測のデータの解析にも着手する.観測時点のばらつきの問題でこれまで統一的なデータの解析ができていなかった.時系列データのモデルを当てはめることにより,未観測の時点でのデータの補完を行い,昭和基地上空での気象データの網羅的解析に取り組む.またプロジェクトの最終年度にあたり,今回のプロジェクトの成果も学会,研究集会等が発表していく予定である.今回の取り組みはこれまで蓄積されてきたデータの有効活用のためのさきがけ的な試みであり,これを契機にさまざまな研究が発展促進することを期待する.

次年度の研究費の使用計画

データ整備・解析が本格的に開始されることが予定されているため,その補佐をしてもらう人員を数名アルバイトで雇用する.また成果発表のための学会参加費,旅費等にも研究費を使う予定である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Maximization of a Generalized t-Statistic for Two-Class Discrimination Problem

    • 著者名/発表者名
      Osamu Komori
    • 学会等名
      XXVI th International Biometric Conference
    • 発表場所
      Kobe

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公開日: 2014-07-24  

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