研究概要 |
本研究は、遺伝子機能の環境依存性に着目した代謝ネットワークの頑強性機構の解明を目的としており、第一に、代謝の頑強性の制御機構のオミックスデータ解析による解明をめざし、大腸菌の野生株と欠失株に対する遺伝型とPhenotype MicroArrayにより測定された表現型の比較を行っている。その成果は4月に書籍として出版することができた[1]。加えて、pgl-1欠失株に着目し、欠失株と野生株に対して、生育温度環境の違いに着目した2D-DIGEとLC-MS/MS、RT-PCRによる実験を行うことで、欠失株において、タンパク質やmRNAの発現量が大きく変動する遺伝子群を特定した[2, 3, 4]。また、構造の似た化合物を効率的に発見する問題を扱っており、化合物や酵素反応の類似性を定量的に判定するアルゴリズムを開発した[5, 6]。研究実績:[1] Y. Tohsato, et al., Springer, 2011, [2] Y. Tohsato, et al., J. Proteomics, 2012 [3] A. Terasawa, Y. Tohsato, et al., 18th International C. elegans Meeting, 2011, [4] Y. Tohsato, et al., 第34回日本分子生物学会年会, 2011, [5] 小原祥平,遠里由佳子,伊藤將弘, 情報処理学会研究報告, 2011-BIO-26(6), pp. 1-2, 2011, [6] 松田祥彦,伊藤將弘,遠里由佳子, 情報処理学会研究報告 2011-BIO-26(7), pp. 1-6, 2011).
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