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2012 年度 実績報告書

2光子励起イメージングによる覚醒脳神経回路網の解析

研究課題

研究課題/領域番号 23700404
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

惣谷 和広  独立行政法人理化学研究所, 大脳皮質回路可塑性研究チーム, 研究員 (80415207)

キーワード二光子励起 / GFP / カルシウムイメージング / 大脳皮質視覚野 / GABAニューロン / 覚醒脳 / 方位選択性 / 眼優位可塑性
研究概要

近年、覚醒時の大脳皮質神経回路網の機能に抑制性ニューロンが大きな役割を果たしていることが示唆されている。しかしながら実験方法の困難さから、今までの覚醒大脳皮質神経回路網の解析は電極を用いたブラインド法によって行われてきたので、覚醒状態による大脳皮質回路網内の多数のニューロン活動を同時に計測し、大規模に解析をするということはされてこなかった。
本研究は、二光子励起機能的カルシウムイメージング法を覚醒下のげっ歯類大脳皮質視覚野に適用し、覚醒下の大脳皮質における興奮性ニューロンと抑制性ニューロンの活動を同時に多数計測することによって、覚醒下の脳活動を大規模に解析しようとするものである。
そこで、去年まで、抑制性ニューロンにだけ黄色蛍光タンパク質を発現する遺伝子組み換えラットを用いて、覚醒脳のニューロン活動を計測するシステムをセットアップしてきた。 現在は、この系を用いて覚醒脳と麻酔下の脳の活動を比較検討している。
また、脳の覚醒機能を調節する一つの重要な系として、アセチルコリン投射系が考えられている。そこで、麻酔下のマウスの大脳皮質神経細胞の活動を二光子励起機能的カルシウムイメージング法によって計測している際に脳幹網様体マイネルト基底核を電気刺激するシステムを用いて、ニューロモジュレーターであるアセチルコリンが、興奮性・抑制性ニューロン各々に対してどのような影響を及ぼすのか、比較検討している。今後は覚醒下のニューロン活動のデータとの比較により、覚醒脳で、特にアセチルコリンが何を行っているのか、詳細に検討していく予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Cell type-specific, presynaptic LTP of inhibitory synapses on fast-spiking GABAergic neurons in the mouse visual cortex.2012

    • 著者名/発表者名
      Sarihi A, Mirnajafi-Zadeh J, Jiang B, Sohya K, Safari MS, Arami MK, Yanagawa Y, Tsumoto T.
    • 雑誌名

      The Journal of Neuroscience

      巻: 32 ページ: 13189-13199

    • 査読あり
  • [学会発表] Long-term synaptic plasticity at cortico-geniculate projection neurons in layer VI of the mouse visual cortex2012

    • 著者名/発表者名
      Masoumeh kourosh Arami、Abdolrahman Sarihi、Bin Jiang、Kazuhiro Sohya、Shu-Ting Yin、Tadaharu Tsumoto
    • 学会等名
      日本神経科学学会
    • 発表場所
      名古屋国際会議場
    • 年月日
      20120921-20120921
  • [学会発表] 二光子顕微鏡を用いた覚醒、麻酔下における視覚応答特性の比較2012

    • 著者名/発表者名
      木村 塁、惣谷 和広、尾関 宏文、蝦名 鉄平、柳川 右千夫、津本 忠治
    • 学会等名
      日本神経科学学会
    • 発表場所
      名古屋国際会議場
    • 年月日
      20120918-20120918
  • [学会発表] 二光子例機能的カルシウムイメージング法を用いた大脳皮質視覚野神経回路網の解析2012

    • 著者名/発表者名
      惣谷和広
    • 学会等名
      日本睡眠学会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      20120629-20120629
    • 招待講演
  • [図書] 生物物理2012

    • 著者名/発表者名
      惣谷和広、蝦名鉄平、津本忠治
    • 総ページ数
      6
    • 出版者
      生物物理学会

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公開日: 2014-07-24  

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