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2012 年度 実施状況報告書

神経細胞の多様性を生みだすメカニズム―神経幹細胞の細胞系譜と分子機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23700409
研究機関大学共同利用機関法人自然科学研究機構(岡崎共通研究施設)

研究代表者

佐藤 千恵  大学共同利用機関法人自然科学研究機構(岡崎共通研究施設), 岡崎統合バイオサイエンスセンター, 特別協力研究員 (50583241)

キーワードゼブラフィッシュ
研究概要

形態、発火様式、伝達物質特性などを異にする神経細胞の多様性は、複雑な神経回路、様々な行動様式を生み出すため、極めて重要である。しかしながら、この多様性がどのようにプログラムされているのかに関しては、ほとんどわかっていない。本研究では、神経発生の初期メカニズムが、比較的明らかになってきている脊髄をモデルケースとして取り上げ、神経細胞の多様性が生まれるメカニズムを明らかにすることを目的としている。
脊髄では発生初期に転写因子がドメイン状に発現する。この転写因子の発現は、進化的に保存されており、各ドメインからは生物種を通して共通の特徴を持つ神経細胞が誕生する。近年、各ドメインからは、従来考えられていたよりも、さらに多様な神経細胞が誕生することが明らかになってきており、ドメイン内での多様性生みだすメカニズムの解明が極めて重要な課題となっている。
現在、申請者は、交叉型神経を生み出すV0ドメインの神経幹細胞から1種類の抑制性細胞と、形態学的にも電気生理学的にも異なる3種類の興奮性細胞が誕生することを明らかにしている。さらに、BrdUのパルスチェイス標識法によって、3種類の興奮性細胞それぞれ
は異なった固有の発生タイミングで誕生することを見出した。さらに、前駆体細胞を長時間in vivoタイムラプス観察を行い、前駆体によって生み出す神経細胞が異なり、p0前駆体細胞には多様性があることを見出した。以上の結果をまとめ、論文として発表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

飼育している魚に病気が発生したため、少し遅延を生じたものの、
その後は、おおむね順調に進展している。

今後の研究の推進方策

研究計画書どおり、多様性を生み出す分子メカニズムを明らかにする予定である

次年度の研究費の使用計画

旅費と消耗品に使用予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Generation of Multiple Classes of V0 Neurons in Zebrafish Spinal Cord: Progenitor Heterogeneity and Temporal Control of Neuronal Diversity2012

    • 著者名/発表者名
      Chie Satou, Yukiko Kimura, and Shin-ichi Higashijima
    • 雑誌名

      J Neuroscience

      巻: 32(5) ページ: 1771-83

    • DOI

      10.1523/JNEUROSCI.5500-11.2012.

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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