脳梗塞など脳障害時におけるアストロサイト活性化メカニズムを解析した。In vitro 傷害モデルから、P2Y1受容体がアストロサイトの活性を調節する事が明らかとなった。続いて、In vivoで脳傷害モデルから、P2Y1受容体ノックアウトマウスではアストロサイト活性化の促進及びグリア瘢痕形成促進が見られ、ニューロンの傷害も軽減していた。また、アストロサイト選択的にP2Y1受容体をノックアウトしてもグリア瘢痕形成の促進並びに神経保護作用が観察された。以上から、アストロサイトに発現するP2Y1受容体がダイナミックにグリア瘢痕形成を調節することで脳障害後の神経保護作用に寄与することが明らかとなった。
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