研究課題/領域番号 |
23700463
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
篠田 友靖 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (80505652)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 神経発生 |
研究概要 |
本研究では精神神経疾患との関連が遺伝学的に示唆されているタンパクであるSeptinファミリー分子(Sept1~Sept14)に着目し、その分子機能および作用機序の解析を行う。これまでに研究代表者らは特定のSeptinファミリー分子、Sept4とSept14が大脳皮質興奮性神経細胞の遊走過程に機能的に関与することを明らかにしている(Shinoda et al, 2010)。また予備的な結果として、F-actin結合タンパクであるDrebrin-1およびCofilin-1をそれぞれSept4およびSept14の相互作用候補分子として見出している。平成23年度には、大腸菌組み換え体タンパクを用いた結合実験で、これら候補分子と各septin分子の相互作用を検討した。その結果、Drebrin-1のADF motifがSept4と直接結合することを見出した。またCofilin-1がSept14と直接結合することも確認できた。この結果はSept4-Sept14複合体が異なるF-actin結合タンパク間の分子足場として機能する可能性を世界に先駆けて示唆している。がまたADF-motifはF-actinとの結合に関わる領域であり、またCofilin-1の全長と高い相同性を持つ。このことからF-actin結合タンパクとSeptinの結合により、そのF-actinへの結合親和性に何らかの影響を及ぼすという作業仮説のもと、検証実験を行っている。またSept4およびSept14の結合分子の網羅的生化学スクリーニングも実施し、複数の有力な候補分子を見出している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成23年9月より研究代表者の所属研究機関を変更したため、研究立ち上げなどに予想外の時間を費やした。しかしながら新たな所属機関では主にハード面で充実しており、研究は順調に進行している。研究期間内での研究遂行については問題はないといえる。
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今後の研究の推進方策 |
当初の研究計画におよび前頁に記述のように、各Septin分子とその相互作用分子(Drebrin-1, Cofilin-1)の結合が、その分子機能にいかなる意義を持つのかを検証する。またスクリーニングで見出された新規のSeptin結合分子群が大脳皮質発生においていかなる機能を持ちうるかを検証する。
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次年度の研究費の使用計画 |
申請時に提出した研究費の年度別使用予定内訳に基づく。具体的には実験動物の購入、国内外での学会発表における旅費、論文の別刷り費用などに使用予定である。
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