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2013 年度 実施状況報告書

脳波及び脳磁図からの意図時刻推定による意図関連脳活動の抽出とBCIへの応用

研究課題

研究課題/領域番号 23700499
研究機関株式会社国際電気通信基礎技術研究所

研究代表者

武田 祐輔  株式会社国際電気通信基礎技術研究所, 脳情報通信総合研究所, 専任研究員 (60505981)

キーワード脳波 / 脳磁図 / fMRI / 意図 / 想像 / BCI
研究概要

本研究では、ヒトの脳波及び脳磁図から、意図時刻を推定することにより、意図に関連した脳活動の時空間パターンを抽出し、ブレイン・コンピュータ・インタフェース(BCI)の意図識別に役立てることを目的とする。
平成25年度には、前年度に推定された刺激に非同期な波形(Unlocked waveform)が運動の意図に関連しているのか明らかにするため、多面的に調査を行った。
まず、Unlocked waveformの電流源を変分ベイズ脳活動推定法(Sato et al., 2004)を用いて調査した。結果、刺激呈示後0.4秒あたりで運動野、視覚野、前頭周辺で大きな活動が見られた。右手運動想像時と左手運動想像時の条件間の差は前頭周辺で大きかった。次に、Unlocked waveformの条件特有性を調査した。例えば、右手運動想像時の脳波から抽出されたUnlocked waveformが右手運動想像に関連しているならば、右手運動想像時の脳波にはUnlocked waveformに似たパターンが存在するが、左手運動想像時の脳波には存在しないはずである。この予想が正しいか、クロスバリデーションを用いて検証した。結果、Unlocked waveformの条件特有性は弱いことが示された。
以上の調査より、運動の意図や想像に関連したUnlocked waveformを抽出するには、条件特有性を有するUnlocked waveformを抽出する新たな解析手法が必要であることが明らかになった。
Unlocked waveformの役割を推定する手続きについて研究成果を論文にまとめ、学術誌PLOS ONEに投稿した。結果、採択された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

交付申請書に記載した「研究実施計画」の通りに、運動想像中の脳波及び脳磁図から、刺激呈示に非同期な波形(Unlocked waveform)を抽出し、それが運動の意図に関連しているかどうか多面的に調査した。この調査によって、意図に関連したUnlocked waveformを抽出するために必要な新たな解析手法が明らかになった。また、Unlocked waveformの役割を推定する方法についての論文が、学術誌PLOS ONEに採択された。従って、順調に進展しているとみなすことができる。

今後の研究の推進方策

平成26年度には、まず、条件に特有な波形が推定できるように波形推定手法(Takeda et al., 2010)の拡張を行う。そして、この手法を運動想像中の脳波及び脳磁図に適用し、運動の意図に関連した脳活動の時空間パターンを抽出する。さらに、得られた脳活動を用いて被験者の意図を高い精度で推定する手法を開発する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Revealing time-unlocked brain activity from MEG measurements by Common Waveform Estimation2014

    • 著者名/発表者名
      Yusuke Takeda, Kentaro Yamanaka, Noriko Yamagishi, Masa-aki Sato
    • 雑誌名

      PLOS ONE

      巻: 未定 ページ: 未定

    • DOI

      Unknown

    • 査読あり
  • [学会発表] Extracting spatiotemporal patterns from spontaneous MEG data

    • 著者名/発表者名
      Yusuke Takeda, Masa-aki Sato
    • 学会等名
      Society for Neuroscience 43rd Annual Meeting (Neuroscience 2013)
    • 発表場所
      San Diego (USA)

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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