HIV 感染に対する免疫応答の解析が困難である理由のひとつとして、小動物を用いた HIV 感染実験系が確立されていないことが挙げられる。そこで我々はヒト免疫系をマウス生体内に構築したヒト免疫構築マウス(ヒト化マウス)を作製し、そのマウスを用いた in vivo の HIV 感染実験系の確立を目指した。ヒト化マウスに HIV-1 を感染後、血中からHIV-1 を検出でき、さらに CD4T 細胞の減少を確認できた。また、感染細胞の排除に重要な役割を担うエフェクターCD8T 細胞の誘導を確認できた。 以上の結果は、ヒト化マウスを用いた HIV-1感染に対する免疫応答の解析が可能となることを示した。
|