今後の研究の推進方策 |
H24年度には、H23年度に同定した複数の腎疾患関連ゲノム領域の中で、特に腎疾患病態進行・自己免疫疾患に関与する遺伝子について解析を行ってきた。またこれらの腎疾患関連ゲノム領域をもつ新規マウス系統を複数樹立した。最終目標である汎用性の高い腎疾患モデルマウス作製のために(1)腎疾患関連ゲノム領域の同定・絞り込み、(2)(1)の領域を持つコンジェニック系統の作製を継続して実施する。 (1)腎疾患関連ゲノム領域の同定・絞り込み:H23,24年度に腎疾患関連ゲノム領域を同定したが、その中から特に疾患に深く関連する遺伝子を絞り込む。マイクロアレイデータを参照し、腎に発現している分子、自己免疫疾患に関連する分子を中心にシーケンス解析を行い、変位遺伝子の同定、腎疾患発症機序の解明に努める。 (2)腎疾患関連ゲノム領域を持つコンジェニック系統の作製:H23,24年度に同定したゲノム領域(1,2,7,13,19番染色体の関連領域)を持つコンジェニックマウスを作製し、H24年度に系統を確立した。H25年度には、これらマウス系統の病態解析を行い、腎疾患モデルマウスとして利用可能であるか評価を行う。 (1)(2)を並行して実施することが本研究での特色であるので、この強みを生かして、疾患・創薬研究に有用で汎用性の高い腎臓病マウス系統を樹立したい。
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