腱細胞力学応答における細胞間ギャップ結合コミュニケーションの制御機構解明

2012 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 23700524
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 医用生体工学・生体材料学
• 研究機関: 北海道大学
• 研究代表者: 前田 英次郎 北海道大学, 大学院・工学研究院, 助教 (20581614)
• 研究期間 (年度): 2011 – 2012
• キーワード: バイオメカニクス / メカノバイオロジー

研究概要

MEMS技術を用いて,腱細胞生体内環境を模擬した微小溝実装PDMS製薄膜を組み込んだ実験デバイスを開発し,腱細胞のカルシウムイオン応答を観察した.生理的レベル(引張ひずみ4%,せん断応力O.lmPa)の力学負荷に対して細胞内カルシウムイオン濃度を上昇させる細胞が観察され,特に同時引張りひずみ・せん断同時負荷の場合は反応を示す細胞の割合が有意に増加した.またギャップ結合を介した細胞間物質輸送をFLIP実験によって定量的に評価することにも成功した.

研究成果

• [雑誌論文] Cytoskeletaltension modulates MMP-l gene expression fromtenocytes on micropillar substrates (2013)
  • 著者名/発表者名: E.Maeda, M. Sugimoto, T. Ohashi
  • 雑誌名: Joumal ofBiomechanics 巻: 46(5) ページ: 991-997
  • DOI: DOI:doi.org/lO.101 6/j .j biomech.2012.ll.056
  • 査読あり
• [学会発表] 細胞内外にある流れ:メカノバイオロジーの観点から (2013)
  • 著者名/発表者名: 前田英次郎
  • 学会等名: 日本混相流学会オーガナイズド混相流フォーラム2013「血液・細胞と混相流」
  • 発表場所: 国民宿舎サンライズ九十九里,千葉県
  • 年月日: 20131205-06
• [学会発表] 細胞骨格張力が単離腱細胞の代謝能に与える影響 (2012)
  • 著者名/発表者名: 杉本恵,前田英次郎,大橋俊朗
  • 学会等名: 日本機械学会2012年度年次大会
  • 発表場所: 金沢大学,石川県
  • 年月日: 20120909-12
• [学会発表] A New ExperimentalSystem for the Study of TenocyteMechanobiology (2012)
  • 著者名/発表者名: 旦幽,Yasuhumi Hagiwara, James H-CWang, Toshiro Ohashi
  • 学会等名: 58th Annual Meeting ofOrthopaedic Research Society
  • 発表場所: Moscone West Concention Center, San Francisco,USA
  • 年月日: 20120204-07
• [学会発表] 微小溝付き新規細胞培養デバイスを用いた腱細胞の力学応答解析 (2012)
  • 著者名/発表者名: 萩原康史,前田英次郎,James HC Wang,大橋俊朗
  • 学会等名: 第24回バイオエンジニアリング講演会
  • 発表場所: 大阪大学,大阪府
  • 年月日: 2012-01-07
• [学会発表] Elasticity-dependent regulation of traction forcesand MMP-l gene expression from tenocytes (2011)
  • 著者名/発表者名: M.Sugimoto, E. Maeda, T. Ohashi
  • 学会等名: 18th Congress of the European Society ofBiomechanics
  • 発表場所: Instituto SuperiorTecnico, Technical University of Lisbon, Lisbon,Portugal
  • 年月日: 2011-07-14
• [学会発表] 腱組織内環境を模擬した微小溝付き薄膜細胞培養デバイスの開発 (2011)
  • 著者名/発表者名: 前田英次郎,萩原康文,James HC Wang,大橋俊朗
  • 学会等名: 第34回日本バイオレオロジー学会年会
  • 発表場所: 関西大学,大阪府.
  • 年月日: 2011-06-03