次年度の研究費の使用計画 |
次年度使用額1,300,000円のうち、物品費として、440,000円、旅費として、390,000円、人件費・謝金として、 470,000円を割り当てる。従来、確率を用いた情報処理は時間がかかり、一部の特殊な場合を除いて常に計算困難の問題が付きまとうため、悪い印象が強く残るせいか、画像処理の発展においてそれほど重要な地位を占めるとは言い難い状況にあった。しかし、情報工学以外の分野からの新しい計算技法の導入と、パーソナルコンピュータ(PC)の処理能力の飛躍的発展により、情報通信技術を中心に徐々に脚光を浴びつつある。PCを用いて確率演算システムを高速化する一つの回答がGraphic Processing Unit (GPU)を使った並列演算処理である。PCの画像処理専用部品であったGPUは廉価で極めて高い演算能力が注目され、コンパイラの提供により、科学技術計算やシミュレーションなどの汎用的な用途へ広く利用されている。同等の性能を満たすPCクラスタと比べ、初期導入コスト、メンテナンス、ランニングコストの面から大いに利点ある方法が提供できる。廉価で高速超解像CT再構成システムが構築できることを示すことで、一般に広く普及する事が期待できる。物品費はGPGPUテクノロジーを用いた並列コンピューティング環境の充実に充てる。プログラムの作成は、Matlab等の市販のアプリケーションを利用して行い、GPGPUテクノロジーを用いた並列コンピューティングシステムへと発展させるため、研究補助員を雇用しプログラミングおよび計算機実験補助(1人×12月)にあたらせる。また、国内2学会、海外1学会への参加を予定している(学会発表 (大阪、3日)45,000円、学会発表 (仙台、3日)45,000円、学会発表 (アメリカ、6日)300,000円)。
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