褥瘡の病態を解明するため、褥瘡の動物実験モデルを作製した。1日1回4時間50mmHgで圧迫を繰り返しても、肉眼的・組織学的変化は見られなかった。しかし、100mmHgの圧力で同様に圧迫すると、皮膚が壊死し、潰瘍が生じた。50mmHgの圧迫では炎症性サイトカインであるIL-1βは増加しなかったが、100mmHgの圧迫では著しく増加した。圧迫回数が多いほど発現は高く、高発現が維持された。TNF-αも50mmHgの圧迫では増加せず、100mmHgの圧迫で増加したが、IL-1βよりも変化は乏しかった。 炎症性サイトカインの褥瘡への関与が明らかになり、治療や予防への指標となりうることが考えられる。
|