下顎前突症患者(患者群)と異常咬合のない正常咬合者(健常者群)を対象とし、録音した被験者の音声に対して音声分析ツール(熊本大学大学院自然科学研究科開発)を用いて可視化処理を行った。ホルマント周波数の巡回比をもとに音声を色彩表示し、構音分布を散布図として表示した。更に、レーダチャートを用いて散布図の定量化を行い、患者群と健常者群の音声分布の比較、ならびに外科矯正手術前後の比較を行った。 散布図上で患者群術前の音声分布は大きく広がっていたが、術後は分布範囲が狭くなり、正常者の構音分布に近づいていた。この結果をレーダチャートで示すことで患者群の術後の構音変化をより視覚的に捉えることができた。
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