研究課題
慢性心不全患者において心臓リハビリテーションが有用であることは広く知られているが、その有用性を検討するにあたり、非実施群と実施群に分けて検討することは慢性心不全患者における運動療法の有用性が我が国をはじめとしたガイドラインでもクラスIとされ認められており、様々なエビデンスも十分ある以上現実的でないと考え、一日の運動量や運動強度を推定できる万歩計により慢性心不全患者の運動量とその強度およびBNPをはじめとした一般採血および炎症性サイトカインおよび酸化ストレスマーカーとの関連について検討を行うこととした。まず、慢性心不全患者における運動耐容能と予後は以前より報告されているように強力な予後予測因子であり、また、運動時に認められる周期性呼吸も同様に独立した予後予測因子であることを報告した。さらに慢性心不全患者において強力な予後予測因子であるBNPは高齢患者(75歳以上)では独立した予後予測因とはならないが、運動耐容能は年齢にかかわらず、独立した予後予測因子であることを報告した。また、運動耐容能とともに栄養や肝機能の重要な因子であるコリンエステラーゼが重要な予後予測因子であることを報告した。一方酸化ストレスマーカーや炎症性サイトカインは心不全患者においてその重症度や運動耐容能と関連があることを確認し、今後報告する予定である。また、運動療法において運動を継続した患者において運動療法期間終了後(12週後)に運動を一日平均30分以上継続した患者において炎症性サイトカイン、酸化ストレスは低下する傾向にあったが、充分な患者のエントリーができず、不十分な観察となった。
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