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2012 年度 実施状況報告書

直立二足歩行を行うヒトの股関節内転筋は内転作用のために存在するのか?

研究課題

研究課題/領域番号 23700615
研究機関茨城県立医療大学

研究代表者

滝澤 恵美  茨城県立医療大学, 保健医療学部, 講師 (70325976)

キーワード股関節内転筋群 / モーメントアーム / 屈曲作用 / 伸展作用
研究概要

【目的】股関節内転筋群は複数の筋で構成され、かつ筋横断面積も大きいことから内転作用以外にも機能的な重要性が予測される。本研究は股関節内転筋(恥骨筋:PE,長内転筋:AL,短内転筋:AB,大内転筋:AM)の矢状面における作用を対股関節モーメント・アーム(以下、MA)で調べ、さらに支配神経との関係を考察した。
【方法】未固定凍結遺体の下肢を用いた。関節包と内転筋以外を切離した標本を木製jigに固定し、大腿骨を屈曲伸展方向に他動的に動かした。その際、MAを算出するために骨頭および筋付着位置を3D磁気式デジタイザーで追従し、その座標値を用いて関節角度、関節中心、筋の作用線を求め三次元的にMAを算出した。なお、AMは4つの筋束に分類し調べた。
【結果】PEは屈曲方向、AMの最後部筋束(AM4:ハムストリングス部)は伸展方向にのみMAを有した。AL、AB、AM(AM1-AM3:内転筋部)は股関節屈曲角度の増加に伴い屈曲から伸展方向にMAが転換した。AMは同一筋でも筋束によってMAが異なった。
【考察】股関節内転筋群の矢状面作用によって、屈曲作用を有する筋、伸展作用を有する筋、関節の角度変化に応じて屈伸作用が転換する筋に分類できた。なお、AMは同一の筋でも筋束によって作用が異なっており神経支配にも差があった。複数かつ大きな股関節内転筋群の機能を考える上で矢状面上における作用の特徴を加味する必要がある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究の目的に対して成果発表を行う最終段階にある。
研究成果(学会,論文)を発表し,関連研究者や機関との新たな関係づくりもできた。

今後の研究の推進方策

データ取得,処理は終わった。
今後は成果発表を中心に行う。
本研究で得られた成果がさらに推進されるように他分野との情報交換を行う。

次年度の研究費の使用計画

学会発表,成果発表のための活動に利用する。
本研究の成果を次のステップに発展させるための活動(他研究機関および他研究者との共同研究)に利用する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 2012

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 股関節内転筋の矢状面における作用の違い2013

    • 著者名/発表者名
      滝澤恵美,鈴木雄太,伊東 元,鈴木大輔,藤宮峯子,内山英一
    • 学会等名
      第118回日本解剖学会総会・全国学術集会
    • 発表場所
      高松
    • 年月日
      20130328-20130330
  • [学会発表] Clinical Issues with the Traditional View of Innervation and Action of the Adductor Magnus.2013

    • 著者名/発表者名
      Takizawa M, Suzuki D, Suzuki Y, Ito H, Fujimiya M, Uchiyama E.
    • 学会等名
      The 59th Annual Meeting Orthopaedic Research Society.
    • 発表場所
      San Antonio
    • 年月日
      20130126-20130129
  • [学会発表] 形態的特徴からみた大内転筋の機能2012

    • 著者名/発表者名
      滝澤恵美,鈴木大輔,伊東元,藤宮峯子,内山英一
    • 学会等名
      第47回日本理学療法学術大会
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      20120500

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公開日: 2014-07-24  

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