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2011 年度 実施状況報告書

義手を装着した切断肢の上肢機能評価バッテリーの検討

研究課題

研究課題/領域番号 23700616
研究機関埼玉県立大学

研究代表者

笹尾 久美子  埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助教 (30404932)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード義手 / 上肢機能 / 評価
研究概要

これまでに開発された義手使用者にも適応可能な評価ツールで、ICFの分類においてFunction(運動機能)に相当する部分を評価できるものは、英国で開発されたSouthampton Hand Assessment Procedure(以下、SHAP)のみとなる。しかしながら、SHAPはあくまで義手使用者にも適応可能な評価ツールとしての位置づけとなり、義手操作の能力に焦点を当てたものではない。そこで、本研究では、随意に手先具や継手をコントロールできる体内力源型能動義手(以下、能動義手)および筋電位にてコントロールを行う動力義手(以下、筋電義手)を装着した切断肢の上肢機能を評価できるバッテリーを開発し、臨床上の適応を検証する。なお、本研究で開発する評価バッテリーの妥当性はSHAPを用いて検証する。初年度となる平成23年度は、(1)評価バッテリーの試作、(2)パイロットスタディの実施、(3)評価項目と評価方法の決定を行った。(1)評価バッテリーの試作では、義肢装具士、作業療法士等関連分野の専門職との意見交換および情報収集を行った。試作案は、研究協力者との月1回の会議を通して、上腕能動義手を装着した上肢機能の評価が行える評価バッテリー、前腕能動義手を装着した上肢機能の評価が行える評価バッテリー、前腕筋電義手を装着した上肢機能の評価が行える評価バッテリーを考案した。これらの評価バッテリーには、従来の評価項目にはない、体性感覚を用いた義手操作に関する項目や健側手での手先具操作に関する項目などが含まれている。(2)パイロットスタディの実施、(3)評価項目と評価方法の決定では、模擬義手装着者ならびに義手使用者に対して、複数回、評価バッテリーを実施し、評価項目と評価方法を決定した。なお、本研究は埼玉県立大学研究倫理委員会の承認を得て実施した(承認番号:23714)。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

交付申請書では、今年度の目標は評価バッテリーを試作することとしていたが、今年度は試作を行い、パイロットスタディを実施して評価項目と評価方法の決定まで行ったため、(1)当初の計画以上に進展していると判断した。

今後の研究の推進方策

今後は、前腕能動義手使用者10名を対象として、(1)試作した前腕能動義手を装着した上肢機能評価が行える評価バッテリー(2)SHAP(3)Disabilities of the Arm, Shoulder and Hand(DASH)を実施し、ベースライン期に1回、訓練開始前に1回、訓練終了後に1回の計3回、(1)~(4)のデータを収集する予定である。なお、訓練期間は一律の6週間とする。得られたデータは、一元配置分散分析ならびに重回帰分析などを用いて分析し、その結果を論文にまとめるとともに学会発表を行う予定である。被験者には謝金を支払う予定であるが、その際に23年度の残金も活用して支払う予定である。

次年度の研究費の使用計画

被験者への謝金ならびに実験に必要な物品の購入、意見交換のための旅費などに使用する予定である。

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公開日: 2013-07-10  

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