研究課題/領域番号 |
23700626
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
小宮 尚 順天堂大学, 医学部, 講師 (70348978)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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キーワード | 補聴器 / 先天性難聴 / 言語機能障害 / 人工鼓膜 / 加振コイル |
研究概要 |
振動子として軽量な加振コイルを用いることで,振動子自体の慣性による高音域での出力不足の改善が可能であると考え,鼓膜に加振コイルを取り付けることによって,人体に対する侵襲を最小限に抑えた鼓膜加振型電磁補聴器の開発ができるとの着想に至った.この方法によって,ハウリングの問題,音質の問題,侵襲の問題,音圧の出力不足を解決できる可能性がある.軽量な電磁コイルと永久磁石からなる振動子を試作し,さまざまな種類の波形や周波数の信号(純音信号,バースト信号,振幅変調信号など)を加振コイルに入力し,加振コイルが発生可能な等価音圧の周波数特性および入力信号に対する応答性を明らかにした.更に,コイル駆動用の省電力アンプを試作し,加振コイルと組み合わせ,電磁補聴器の試作器を開発し,難聴者に試装する.純音聴力や言語聴取能の評価を多くの被験者を対象に行い,これら臨床で収集したデータをもとに,鼓膜加振型補聴器を実用化を目指している.鼓膜加振型補聴器の最大の特色は,音圧による鼓膜の加振ではなく,鼓膜をコイルによって直接加振させるところである.これにより,通常の補聴器で発生するハウリングの問題を軽減できるだけでなく,外耳道の形状に寄らず,高音域までフラットな周波数特性を持ち得ることから,音質の向上,語彙明瞭度の向上,高周波における出力不足の解決,などが期待できる.また,通常の補聴器の様に外耳道を塞がないため、閉塞感がなく,使用感の向上も期待される。他の植え込み型補聴器と異なり低侵襲であるために,使用者への手術の負担が少ないだけでなく,コイルを鼓膜の上に乗せるだけの簡単なパッチテストも可能で,患者毎にこの補聴器の有効性を容易に確認できる.さらに,この技術の応用として,中耳の手術中における聴力検査装置としての利用も可能になる.また,骨伝導式の補聴器などとは違い,出力効率がよく,低音における聞こえづらさもない.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
量な電磁コイルと永久磁石からなる振動子を試作し,さまざまな種類の波形や周波数の信号(純音信号,バースト信号,振幅変調信号など)を加振コイルに入力し,加振コイルが発生可能な等価音圧の周波数特性および入力信号に対する応答性を明らかできた。
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今後の研究の推進方策 |
純音聴力や言語聴取能の評価を多くの被験者を対象に行い,これら臨床で収集したデータをもとに,鼓膜加振型補聴器を実用化がまだ不十分である。
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次年度の研究費の使用計画 |
鼓膜加振型補聴器の最大の特色は,音圧による鼓膜の加振ではなく,鼓膜をコイルによって直接加振させるところである.これにより,通常の補聴器で発生するハウリングの問題を軽減できるだけでなく,外耳道の形状に寄らず,高音域までフラットな周波数特性を持ち得ることから,音質の向上,語彙明瞭度の向上,高周波における出力不足の解決を行う。
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