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2011 年度 実施状況報告書

2型糖尿病患者における膝伸展筋力の参考基準値の確立

研究課題

研究課題/領域番号 23700650
研究機関関西福祉科学大学

研究代表者

野村 卓生  関西福祉科学大学, 保健医療学部, 教授 (30423479)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード糖尿病 / 膝伸展筋力 / 参考基準値
研究概要

1.多施設共同研究実施体制の確立:初年度においては、各病院において施設長の許可や倫理審査委員会での承認を受ける諸種の作業を行い、広島大学病院、高知大学病院、北里大学病院、金沢赤十字病院、大阪労災病院勤労者予防医療センターなど全国の計24施設と共同研究を行う体制を構築した。また、大学病院医療情報ネットワークが管理・運営する臨床研究登録システム、UMIN-CTRへ本研究情報を公開した。UMIN-CTR:UMIN0000028102.研究プロトコールの統制:糖尿病専門医(高知記念病院糖尿病内科部長・池田氏)および公衆衛生学専門家(大阪医科大学衛生学・公衆衛生学講座・渡辺氏)などから医学的・疫学的専門知識の付与を受け、評価票および評価・測定方法、得られたデータを患者へフィードバックするための説明資料、患者への説明書、同意書や同意撤回書などを含めた研究の実施手順書一式を作成した。また、この研究実施手順書は図表や説明のための画像を適宣挿入し、患者への説明文書などもフォントを大きくして見やすいように、かつ理解しやすい内容となるように工夫した。作成した研究実施手順書をもって研究プロトコールを統制し、協力の得られた24施設で糖尿病患者のデータ収集を開始した。3.データベースの構築:多施設で収集されるデータの管理、データの精査・固定を行うのに必要なデータベースを構築した。具体的には研究代表者の個人研究室へ専用の光回線を導入、URLを固定するためにダイナミックDNSサービスを利用し本研究専用のサーバーを設置した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

1.研究プロトコールの統制について:図表や説明のための画像を挿入し、見やすく理解しやすい研究実施手順書を作成したことにより、各施設で大きな問題点なく糖尿病患者のデータ収集が開始された。また、患者へ研究の概要を説明する資料や評価・測定したデータを説明する資料も作成していることから、研究協力施設において順調にデータ収集が行われている。2.データ収集について:本研究では、1施設において50例のデータを収集することで、計1200例の糖尿病患者のデータを集積することを計画している。計24施設で収集してきた糖尿病患者のデータは平成24年3月末時点で約500例となっており、順調にデータが集積されてきた。しかしながら、本研究の協力者自身の施設移動等によって、平成24年度においては、当初見込んでいた症例数の獲得が難しい研究協力施設が出てきている。平成24年度には目標症例数が達成できるように研究協力施設を増やす予定である。3.データベースについて:まず、データベースを設置している研究代表者の所属施設外のコンピューターから、データベースへのアクセス試行を行った。ついで、比較的セキュリティレベルの高い病院からアクセスが可能となるように、データベースへのアクセスに関してセキュリティレベルを調整し、本研究の協力施設からデータベースへのアクセスが可能な環境を構築した。

今後の研究の推進方策

本研究の目標症例数は、運動療法が医師から適応と判断される糖尿病患者1200例である。平成23年度においては、平成24年3月末現在で500例と予定通りの症例数を集積できていたが、本研究の協力者自身の施設移動、協力者が所属する病院が診療科を再編等によって、平成24年度においては当初見込んでいた症例数の獲得が難しい研究協力施設が出てきている。今後、新しい研究協力施設を増やし、本研究の目標症例数を達成するように研究を推進する。新規の研究協力施設の獲得にあたっては、日本糖尿病療養指導士認定機構理事の石黒氏(健康科学大学教授)、日本理学療法士協会内部障害理学療法研究部会代謝班長の大平氏(信州大学教授)の協力を得ることとしている。これまでの作業によって、すでに数施設から研究協力に向けての問い合わせを頂いており、各施設での研究倫理委員会への研究倫理審査申請などの準備を進めている。

次年度の研究費の使用計画

平成24年度においては、以下のように研究費を使用する計画である。1.物品費:新規に研究協力を依頼する施設において、本研究で統一している機器を有していない場合に購入する。本研究で統一している機器とは、等尺性筋力計(μTas F-1)、打診器(バビンスキー型)、音叉(C128Hz)である。2.旅費:研究協力施設との会議を行うための旅費、日本糖尿病学会、日本肥満学会、日本公衆衛生学会や日本衛生学会などの関連学会への情報収集・成果の経過報告などを行う。3.人件費・謝金:研究協力者や専門的知識の付与を受ける研究者への手土産や謝金、データ整理を行った際に協力者への謝金の支出を計画している。その他:本研究を行うのに必要な書籍の購入、文献や資料の取り寄せ、英文校正費、データベースを維持するのに必要な諸費用(光回線利用料、ダイナミックDNS利用料)の支出を計画している。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2011 その他

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (4件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 糖尿病治療における理学療法の進歩2011

    • 著者名/発表者名
      野村卓生
    • 雑誌名

      理学療法ジャーナル

      巻: 45巻 ページ: 635-640

  • [雑誌論文] チームにおける理学療法士の役割は?2011

    • 著者名/発表者名
      野村卓生
    • 雑誌名

      Q&Aでわかる肥満と糖尿病

      巻: 10巻 ページ: 712-714

  • [雑誌論文] 糖尿病のリスク・合併症の患者説明シート20 糖尿病患者さんの骨・筋肉・関節2011

    • 著者名/発表者名
      野村卓生、森耕平
    • 雑誌名

      糖尿病ケア

      巻: 秋季増刊 ページ: 210-213

  • [学会発表] Rehabilitation of Diabetic Patients

    • 著者名/発表者名
      野村卓生
    • 学会等名
      第89回日本生理学会大会シンポジウム:リハビリテーションと自律神経機能(招待講演)
    • 発表場所
      長野県松本市
    • 年月日
      平成24年3月30日
  • [学会発表] 糖尿病理学療法における個人指導:理学療法評価結果を指導に生かすための知識

    • 著者名/発表者名
      野村卓生
    • 学会等名
      日本理学療法士協会内部障害理学療法研究部会代謝班糖尿病理学療法研修会(招待講演)
    • 発表場所
      大阪府堺市
    • 年月日
      平成24年3月18日
  • [学会発表] 地域医療連携における糖尿病理学療法の基本的考え方

    • 著者名/発表者名
      野村卓生
    • 学会等名
      平成23年度高知県理学療法士会会員区活動部・学術部合同研修会(招待講演)
    • 発表場所
      高知県四万十市
    • 年月日
      平成24年1月28日
  • [学会発表] 運動と栄養から糖尿病のリハビリテーションを考える

    • 著者名/発表者名
      野村卓生
    • 学会等名
      第15回日本病態栄養学会年次学術集会ランチョンセミナー(招待講演)
    • 発表場所
      京都府京都市
    • 年月日
      平成24年1月15日
  • [図書] 「代謝と運動」、山崎裕司ほか編:内部障害理学療法学テキスト改訂第2版2011

    • 著者名/発表者名
      野村卓生、中尾聡志
    • 総ページ数
      総436頁、担当pp285-294
    • 出版者
      医学書院
  • [図書] 「代謝疾患」、奈良勲監:歩行を診る 観察から始める理学療法実践2011

    • 著者名/発表者名
      中尾聡志、野村卓生
    • 総ページ数
      総464頁、担当pp323-330
    • 出版者
      文光堂

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公開日: 2013-07-10  

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